数日前に赤じそを染めてみました。
6月に梅を漬けるため、赤紫蘇を刈り取り、根元を残しておいたものが、また茎と葉が、そこから大きくなってきた二番刈りの赤紫蘇です。

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写真の色から見て、あれ青紫蘇で染めたのじゃないのと思われませんでしたか。

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そうなんです。私も染めてみて、あら〜思いもしなかった色だわと思ってしまいました。赤紫蘇は、梅を漬けると赤くなるのでそのイメージを持っていたからです。

草木染をしていると、花の色と全く違う色が現れて、びっくりさせられることがあります。紫の藤から鮮やかなからし色が現れたり、ピンクの花が咲くコスモスから黄色が現れたり‥
花そのもので染めるのではなく、つぼみの頃の茎や葉も一緒に染めます。花が咲くためには、草木の中で不思議な変化があるのかしらと思っています。この黄色系は、茎や葉に太陽の黄色を一杯蓄えていたのが、現れたのかもしれませんね。又染めると言う行為の中で、変化が起こるのかもしれません。

花と同じような色をもらえる植物もあります。その一つに、桜があります。つぼみを付けた頃に頂いた枝を細かく削り、染めてみると花が咲いたような、優しげな桜色が染まります。秋に紅葉した桜の葉で染めてみると、深い秋らしい赤茶系の色に染まります。
又、黄花コスモスからは、花と同じ赤みを帯びたオレンジが貰えます。

「花の色と、その植物で染まる色」一つをとってみても、不思議と面白さに満ちた草木染の世界です。これからもしばらくは、楽しんでいけそうです。

写真は、シルクコットンのブラウスを赤紫蘇で明礬(ミョウバン)媒染で染め、鉄媒染で模様を出しています