家のすぐ近くに半夏生が自生しているのを見つけました。まだ花は咲いていませんが、遠くから眺めると、真っ白い花が咲いたように見えています。緑の葉の半分が、白くなっているので、花が咲いたように錯覚してしまうのです。

夏至から数えて、11日目の7月2日から七夕くらいが、半夏生の頃ですが、季節感が薄らいだせいか、こんな美しい季節をあらわす言葉も、余り耳にしなくなりましたね。

小さな杉木立の木陰に、ひっそり群生していますが、白く化粧したような葉が、風にそよぐのを見ていると、涼しい風が心にも吹き渡ってくる気がします。

自生する地域が少なくなっているそうなので、刈り取ってきて、染めるという願いは叶いませんが、心惹かれる風情のある草です。