ののはな草木染アカデミーインストラクター養成講座第5期生の修了制作作品~バッグが出来上がりました③です。生徒さんたちの様々な思いと技法が入った力作をどうぞご覧ください。

「 」内は、制作者の言葉です。

 

タイトル:重ねる 鵜飼さん(通信部)

 

アカデミーで学んだ多くの技法の中で、印象深かったのが、多色染めと糸染め。糸が染められるようになったら「織りたい!」って気持ちが盛り盛りになって、布の上で毛糸を織るデザインに。技術的なアドバイスを頂いたおかげで、無事形になりました。もう片側は、パッと目を引く多色染めに。一色ずつ重ねていく度に、どんな色になるかな?とワクワクする染めでした。

多重人格みたいな表裏のパックですが、「重ねる」が、共通のテーマです。今後も学んだ事を大切に積み重ねて、新しい物づくりにチャレンジ出来たら…と、思っています。

 

タイトル:修了制作をスタートラインに! 高岡さん (通学部)

 

「修了制作のデザインに選んだ柴犬ののかには本来"野ノ香"という漢字の名前があります。気が強いのでひらがなで呼んでます()。本人(本犬)がどう思っているかはわかりませんが、名前には自分の夢を託すものなのですね。

  私は野の香り、植物、色、生き物、そして犬が大好きです。好きなものを身にまといたい、好きなものを身の回りに置いておきたいという想いは遠い原始時代に染めを始めた人々ときっと同じなのではないかと思いを馳せます。

 修了制作は今自分ができる集大成であると同時に、美しいものを美しいままに、好きなものをより大好きに表現出来るよう歩み始めるスタートの作品となりました。」

 

タイトル:修了制作を終えて 田中さん (通学部)

 

「制作のモチーフは石榴に決めていました!

ケーキ屋で見た「チョコとザクロのタルト」は、キラキラと宝石をちりばめたようでした。それからザクロを見るとニンマリしてしまいます(^ ^)

一年前、身近なもので“染め”を楽しめたらいいな…と、私の草木染めがスタートしました。教室で植物の持つ色や、絞りや着抜の技法を学び、糸染めやウールを使って表現できる楽しさを知りました♪

これからは糸染めを楽しんで、ものづくりをしたいと思っています。」

 

「自分の好き」を継続して追求することの大切さを時々考えます。心動かされるものだからこそ長く続けられる。もっと深く学びたくなる。自分の生きる一部になる。やがてほとんどの時間が好きに費やされていることに気づく。「好き」を仕事にすると覚悟を決めることは、本当に多くの困難もあるけれど、なぜか続けられる力が自然と湧いてくる。応援する人が周りに集まってくる。

今年度の修了制作も、様々な発想と技法の取り合わせでユニークな作品が出来上がりました。一年前の入学からここまでを振り返ると、私たちも感慨深く、皆さんの成長を大変嬉しく思います。1年間かけて草木染について基本的なことはほとんど学んだ今、それぞれが将来草木染とどのようにかかわって行きたいのか、自分の立ち位置とバランスを考えて目指す方向に歩を進めていってほしいと願っています。私たちは、これからも皆さんに出来るかぎり寄り添って歩んでいきます。

 

これまで①~③で紹介してきたバッグは、ののはな草木染アカデミーの「草木染教室 作品展」に展示されます。作品展では、フリースタイルの生徒さんたちの作品も多数出品され、展示販売もしています。

詳細はこちらからご覧ください→「草木染教室 作品展」

コロナウィルスの感染拡大で、落ち着かない日々ですが私たちはできる限りの注意を払って皆様をお迎えいたします。玉川提の桜もちょうど見ごろのようです。ご来場をお待ちしていま~す。

 

ののはな草木染アカデミー代表 松本つぎ代