修了制作③です。

インストラクター養成講座が始まった昨年5月、草木染をほとんどしたことがなかった人たちが、ここまで自分でデザインして素敵な作品を作れるようになりました。修了制作①②の続きをご覧ください。

Kさんの作品は、最初にメリケンカルカヤで鮮やかな黄色を染め、その後から藍染を加えて「黄色+青色=緑」を格子状に表現しています。もう片側は、藍染めした後から、藍抜染技法で花模様を筆で描いています。細い線できれいに描けています。

茜で染めた原毛にほんの少し黒っぽい色を足して花びらに表情をつけています。花びら一枚一枚を丁寧にフェルトで表現しています。

バッグの両側が同じ花模様なのに、とても違った色と表情になっているのはとても面白いし、工夫をしたところですね。

 

Mさんは、染めた原毛や糸をいろいろ組み合わせて小さなマーブル模様をフェルトで表現しています。

ヘリーンボーンがはっきり見える側には厚みのあるフェルト、起毛側は栗で4色になるように斜め格子模様を表現しています。

フェルティングの作業がとても気に入って、いくつもいくつも丸を作る作業をしていました。フェルトの裏と表の表情が違う事を発見して、その両方を模様として生かしています。

 

次の作品は、Mさんです。

栗で染めて鉄媒染をした面には、着抜技法でバラの模様を表現しています。

これまで、あまり刺繍をしたことがないというMさんですが、刺繍の解説本を見て、ちょっと練習しただけでこんなにきれいな刺繍が出来上がりました。鳥のチェーンステッチも可愛くできました。

ウメノキゴケ、茜、藍、クチナシ+藍、月桂樹、栗などの草木染した美しい糸が、刺繍によって上手に生かされています。

 

通信部のYさん。スクーリングに来られた2日間でここまで出来ました。

栗と茜を使って、白い曲線の両側にミョウバン媒染と鉄媒染で染め分けています。曲線を挟んで染め分けた二色がとてもきれいですね。

鉄媒染の側にスズとチタンを使って着抜技法で模様を描きました。この続きはご自宅で作業をされますが、どう仕上がってくるかとても楽しみです。

これで皆さんの修了制作①~③のご紹介は終わりです。

ののはな草木染アカデミーにて4月1日~7日に開かれる『草木染教室 作品展』で完成したバッグを展示致します。どうぞお近くの方はお立ち寄りくださいませ。お待ちしています。

 

ののはな草木染アカデミー代表 松本つぎ代