今月から3月にかけて、フリースタイル講座の各クラスで織をすることになりました。

昨年、普段とは違ったこともできたら面白いかなと思って草木染した糸で織の見本を作ってみたところ、多くの方から「織もやってみたい!」とのご要望がありました。そこで「咲きおり」という卓上の織機を導入して、全クラスで織をすることになったのです。

まずは10月から12月にかけて、自分の好きな色で綿の糸を染めていただきました。

普段は布やストールなどを染めているので、糸の扱いに慣れるまでちょっと手間取る方も・・・。輪ゴムなどで絞って防染し、染めていきます。

草木の染液で染めた後、さらに絞りを加えて鉄媒染もします。

そうすると染め上がりはこんな風に、3色の絣染になります。これは梅の色です。

こちらは栗のいがで染めました。

糸染めはほとんどの生徒さんが初めてでしたが、ひとりひとり違った表情に染まって「糸も染められるなんて嬉しい!」「糸染めも面白いね」とみなさん楽しんでいらっしゃいました。

染め上がった糸は乾かしてから次の月の教室時に持ってきていただき、糸巻きもしました。

糸巻きができたらようやく織の準備完了です。

 

 

まずは自分が織りたいサイズに合わせて、タテ糸を織機にかけていきます。

通常の織機はタテ糸の整経だけでとても大変ですが、この卓上織機はすごく使いやすく作られているので、初めて織をする方でも大きなトラブルもなくタテ糸の整経ができました。

 

それではいよいよ織っていきます。

こちらの生徒さんの糸は高野槇で染めています。優しいピンク色とグレーの中にところどころ白い模様のアクセントがかわいいです。

こちらの方たちはコチニールで染められました。同じ染料でも染める時の絞り方がひとりひとり違うので、織った時の色の出方や模様がさまざまで面白いです!

こちらはログウッドの色です。シックな紺色にブルーと白が入って素敵ですね。

こちらはナンキンハゼの色です。ナンキンハゼは鉄媒染によく反応して黒く染まるので、色のコントラストがはっきり出て面白い模様になっています。

こちらの生徒さんは、イヌマキで染めた糸で織りながらところどころに栗のいがで染めた糸も織り込まれていました。

 

朝10時から作業を始めて、午後4時ぐらいにはみなさん40~60cmを織り上げられました。

タテヨコ同じ糸を使った平織で織の技法としてはいちばんオーソドックスなやり方ですが、さまざまな色合い・模様の作品が織り上がりました!

織り上がった作品はランナーやランチョンマットなどの敷物にしたり、染めた布と組み合わせてバッグにされる方も多くいます。バッグにする方は、来月以降の教室でもう1枚織り上げます。

バッグに仕立てた見本がこちら。自分で糸から草木染して織った布のバッグなんて、とても価値のある作品になりますね!

 

まだこれから5クラスで織をやることになっています。

みなさんの作品の完成が楽しみです♪

 

講師 松本陽菜