ののはな草木染アカデミーのインストラクター養成講座10月は、麻、綿、シルクの糸染めについて学んでいただきました。

通学部の土・日クラスと月・火クラス、そして今回は通信部からもスクーリングでお二人が参加されて、総勢12名となり、とても賑やかで楽しい講義となりました。

第1日目は、これまでの布を染めるのとは違う糸染めについて学びました。糸を染める時の注意点として、一番に絡まりやすいこと、それを防ぐにはどうすればよいかなど特徴や注意点、また綛(かせ)にして染めるなどをお話ししました。

皆さん、アカデミーで糸を染めるのは初めてなのでちょっと緊張気味でしたが、興味津々で熱心に耳を傾けてくれました。

 

さあ、染める植物を準備して煮出していきましょう。

ちょうどアカデミーの庭には、キバナコスモスが満開だったので、摘んで頂きました。濃い染液になるように、これまでに摘んで冷凍保存してあったものも加えて、煮出しました。

 

その他には、ビワの枝葉、インド茜、ログウッドも煮出しました。

 

最初に麻糸を1色で染めます。

 

次に木綿糸を3色の絣染に染めていきます。白く残したい部分を輪ゴムを使って防染し、各自好きな染液で染めます。

 

 

さらに、染めた色を残したいところにビニールでカバーして防染します。

 

防染が出来たら、鉄媒染をします。

 

何度も水洗いをして、輪ゴムやビニールをほどいてみると…3色の絣染がうまく出来上がっていますね。

 

 

昼食時間は、いつも楽しいおしゃべりと美味しい差し入れがあります。今日は、Tさんが岐阜産の洋ナシを持って来てくれました。とても甘~い香りがして程よい熟し加減です。聞いてみると、この日に食べ頃になるようにナシを選んでくれたそうです。食後の果物として、「美味しいね!」の言葉と共に皆さん次々と手が出ていました。

又、Hさんからは台湾旅行に行かれたとかで可愛らしい布バッグに入れられたお土産が。パイナップルがぎっしり詰まった、甘さ控えめのお菓子で、とても美味しかったです。ごちそうさまでした。

 

昼からは絹糸を染める作業をしました。ぼかし染めになるように、ねじって染めていきます。

多色のぼかし染めになるように、次の色を染めてみると

やわらかい濃淡が付いた、きれいな多色のぼかし染めが出来上がりました。

 

 

3種類の糸、色の組み合わせでこんなに様々な糸が染まりました。

 

土日クラスは、天気が良かったので麻の糸がすでに乾いていました。その為、綛くり器と糸巻き器を使って、糸巻きも経験してもらいました。糸が絡んでいてうまく巻き取れずに難儀している人もいて、ほかの人に助けてもらったりしていました。糸を絡めずに染めることが後々いかに大切かを実感してもらえたと思います。

 

この日に使った植物も、みんなで手分けして色見本帳に出来上がりました。

色見本帳

初めての糸染めで大変なことも多かったのですが、きれいな糸がいっぱい染まった第一日目が終わりました。

第2日目は、温度管理がとても難しいウールの糸染めと原毛染めをします。明日も頑張って染めましょう!!

 

ののはな草木染アカデミー代表  松本つぎ代