紅菜苔、こんな野菜知ってました?
名前を聞くのも初めてだし、紅菜まではわかっても「苔」って何。どんなコケなのって感じ。そう言えば海の苔と書いて海苔(のり)。海苔みたいに地面にぐにゅぐにゅ生えているのかな。
「紅菜苔できれいな若草色が染まりました!みょうばん媒染で」と生徒Aさんから電話をもらった時は、ちんぷんかんぷんでした。Aさんは、地元の農協の直売所で、赤紫色の茎をした花菜のように摘まれて並んでいた野菜を買って帰ったそうです。お浸しにしようと思って湯がき、そのゆで汁を見ると渋い目の赤紫だったそうです。ゆで汁を捨てるのはもったいない、何か染めてみようと思ってすでに下地処理をしてみょうばん媒染も済ませていた木綿のハンカチを入れてみたそうです。するとどうでしょう。ゆで汁の赤紫色とは違って、若草色が染まったのです。これは面白いと、すぐに工房に電話をかけてくれました。
染まったハンカチは本当にさわやかな春の色、綺麗な若草色でした。これまで赤紫蘇で、黄緑色が染まるという経験はしていましたが、こんなに鮮やかで透明感のある緑系の色は初めてでした。
ハンカチを見たそのグループの人たちが、自分達も染めたいと言うことで、農協さんにその紅菜苔を育てた人を紹介していただきました。グループのTさんが色々手配してくれて、食べる部分を摘み終わって、畑から引き抜いてしまうという紅菜苔を手に入れることが出来ました。そこではじめて紅菜苔なるものを目にして、ちょっと予想外でびっくりでした。菜の花のようなイメージを持っていたのですが、紅菜苔は、茎がもっと何本にも枝分かれしていて生命力に満ちているようでした。
紅菜苔は中国が原産地だそうですが、たまたまその生産者の方のご主人が紅菜苔をお好きで、自分の畑に植えられたそうです。Aさんが井手町と言う小さな町の小さな農協の直売所で売られていた(一日10束ほどだけ)その珍しい野菜を見て買ってみようと思い、ゆで汁にハンカチをつけるという行為があったから、こんな発見があったのです。
早速インターネットで手に入れた種を、9月には蒔けそうです。生徒さん達にも種を渡して蒔いて貰います。井手町近辺のあちこちの畑に紅菜苔が出現!!となるかな??
つぼみの頃の茎の上部を摘み取って食べると、癖になるほど美味しいそうです。「食べても美味しい、染めても綺麗」の植物が又1つ増えました。
野の花工房では、季節を追って色んな旬の植物が毎月染められる一日草木染教室を定期的に開いています。月一回の出席で毎月違った草木でストールやTシャツ、タペストリーや服地など自分の好きな材料を染めていただけます。また、一日教室に通うための第一ステップとして体験入会も用意しています。
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