こんにちは。ののはな草木染アカデミーの松本つぎ代です。
数日前、「志村ふくみ 源泉をたどる」展を見に大山崎山荘まで行ってきました。風もなくそれほど寒くもなく、庭園の景色と共にゆっくりと観賞出来ました。
丁寧な展示から源泉を垣間見られたと同時に、説明文から「ああそうだったのか」と新しく知ったこともありました。
その一つが、初期の頃、展覧会に出品された<方形文綴織単帯>が初めは選外だったのを、型絵染の芹沢銈介氏の「色が美しい」との推薦で賞をとったということ。「芹沢銈介の世界展」を今年一月の末に大阪高島屋で見たところだったし、芹沢銈介の作品が好きなこともあって、「そうだったんだあ!」と、ちょっとウルッと来ました。
もう一つは、柳宗悦の民芸運動から、破門されたことです。どれ程悲しい思いをしたことでしょう。でも作り出す作品が、もうすでに民芸の域を超えていたのかなあと思いました。だからこそ民芸とは違った芸術性豊かな魅力ある作品が生まれてきたのでしょう。
作品の一つ一つを見ながら、志村ふくみ先生(直接は習っていないけど、心で思っています)が素晴らしい人々に出会い支えられたとともに、辿ってこられた道筋を思って、胸に迫るものがありました。