今年も始まりました、ののはな草木染アカデミー「インストラクター養成講座」。
4期生は、通学部土日コース6名、月火コース6名と通信学部の2名、計14名が入学されました。
京都、大阪の近畿圏をはじめ、遠くは東京、埼玉、岡山、長野、愛知などから泊りがけでご参加いただきました。
初めは私達を含め皆さん緊張していましたが、草木を煮出したり、共同で作業をするうちに和やかになり、笑い声も聞こえてきました。
土日(5月5、6日)、月火(5月7、8日)コース、そして通学部のスクーリングで参加した人たちで、それぞれ初日の授業のはじまりです。。
初めに草木染の簡単な歴史、化学染料と草木染めとの違い、動物性繊維や植物性繊維についての知識、草木染に必要な媒染剤や下地処理などの基礎知識を学び、その後、実際の草木染の工程に入りました。
2日間でシルク大判ストール1枚、座布団用の麻生地として使う麻生平(あさきびら)2m、麻ランナー1枚を染めます。
1日目は、玉ネギの薄皮を使って染液を作りました。大判シルクストールのきれいなぼかし染の方法を練習し染めたのですが、ひだを寄せる指の使い方がかなり難しかったようです。
何回かエアーで練習し、イメージしながら染めるときれいなぼかし染めが出来ました。
また2日目の麻を染めるための準備として下地処理の作業をしておきます。この作業は、1時間もかかり1㎏以上の布をお湯の中でまんべんなく回し続ける単純で大変な作業なのですが、綿や麻をきれいに染めるために欠かせない重要な工程なのです。
2日目です。
月桂樹の枝葉を細かく刻み、煮出していきます。葉や枝を細かく刻むほど色素が出やすいのでみんなで協力してできるだけ細かく刻みました。
1日目に下地処理をした麻生平をミョウバン媒染と鉄媒染の2色に染めていきましょう。
2メートルくらいの大きな生地をむらなく染める練習になります。
鉄媒染もむらなく丁寧にします。
月桂樹からきれいに2色染まりました。2色に染めあがったら各自が丁寧にアイロンをかけ、仕立てに出します。きっと素晴らしい座布団に仕上がってくると思います。
次に、厚手の麻生地のランナーに曲線の絞り染めをしました。曲線をきれいな線に絞るのはとても難しかったようですが、それぞれ描いたきれいな曲線が生まれていました。。
月桂樹で染めると
片側を鉄媒染すると
広げてみると、絞った部分が白くなってきれいな曲線に沿って2色に染めわけられています。
数枚を並べると暖簾みたいにもみえますね。
講座が始まってすぐにしてはかなりハードルの高い染めをしましたが、みなさんとても上手くできていました。
京都府井手町という小さな町に、いろんな地域から草木染を習いにお越し頂いて本当にありがとうございます。
私達も皆さんの想いや目的に応えられるようこれからも頑張ります。よろしくお願い致します。
ののはな草木染アカデミー代表 松本つぎ代