こんにちは、松本つぎ代です。

イストラクター養成講座中級コース8月の課題は、「着抜技法を学ぶ」です。

着抜技法というのは、草木染した布にスズとチタンの着抜液を用いて、模様を描く技法です。染めあがった布が、トートバッグに仕立て上がることを頭に入れて、模様のデザインも宿題で考えてきてもらいました。

 

 

京都大原の農家さんから赤紫蘇を頂けるという連絡を、元生徒さんからもらい、授業の前日に頂きに伺いました。

有名な土井のしば漬け本舗さんに紫蘇を出荷されている農家さんだけあって、丹精込めて育てられた赤紫蘇は、本当に色が濃くて香りも強く立派でした。

大原の地で、他の地域の品種が交配しないように代々大事に育てられ守ってこられた、しば漬け用の赤紫蘇を頂けるのは、本当にありがたいことです。

 

大原には、土井のしば漬け本舗さんがやっている「竈(かまど)たき立てご飯」というお食事処もあり、のんびり赤紫蘇畑を眺めながらお昼ご飯を頂きました。

 

 

しば漬けだけではなく、10種類以上の様々なお漬物が並ぶお漬物バーがあり、好きなだけお皿に取ってくることが出来ます。お漬物と言っても薄塩でサラダ感覚で頂けて美味しかったです。

 

さて授業当日です。

赤紫蘇を押切り(わらなどを切る道具)でサクサクと切っていくと、紫蘇のいい香りが漂ってきました。

 

 

新鮮で鍋いっぱいの赤紫蘇で煮出した染液は、ワインのようなとてもきれいな色です。赤紫蘇から見事にきれいな色が生まれ出てきたのですね。

このきれいなワイン色の染液で、どんな色が染まるのでしょうか。

 

 

前もって下地処理した麻の生地に染めてみると…なんて不思議なんでしょう!

染液はワイン色なのに、染まった生地の色は緑系なんです。ちょっと魔法にかかったようです。

水で洗うと緑の鮮やかさが、さらに増してきます。まるで青じその色です。

不思議ですね~!感激しますね~。

草木染では、緑系はなかなか染まりにくいので、赤紫蘇のこの緑は、とても貴重な色です。

 

 

次に鉄媒染をしてみると、緑がかった黒っぽい色になります。

 

着抜技法では、模様を引き立たせるために鉄媒染で布を黒っぽくした方が良いのですが、このきれいな緑色を残したい!という生徒さんもかなりいました。

 

 

染めあがった生地は、良く水洗いして干しておきましょう。

2日目の着抜技法に向けて、皆さんがどんな図案を考えてくるのでしょうか。

楽しみですね~。

 

松本つぎ代