草木染インストラクター養成講座~第7期生 修了制作①の続きです。

 

Kさん 通信部 東京都在住 作品タイトル:森の調べ

草木染の中でも特に好きな色が、藍と黄色染料を染め重ねて出す緑色です。この「緑」が修了制作のスタートでした。今回、黄色染料にはカリヤスを使いました。

裏面は、布地の「白」、藍の「青」、カリヤスの「黄」、そして藍とカリヤスを重ねた「緑」の全ての色を出すにはどうしたらよいか考えて、ライン絞りの技法を用いました。表面は、フェルティングと刺繍を使って少しデフォルメされた樹木を描きました。裏面と表面を統一するために藍抜染とフェルティングで施した五本線が、図らずも森の中に響く樹木の奏でる音楽のようになりました。

修了制作を通して、様々な技法や手仕事を組み合わせて一つの作品を作り上げる楽しさを味わうことが出来ました。

使用した植物:藍、カリヤス

用いた技法:ライン絞り、重ね染め、藍抜染、ニードルフェルティング、刺繍

 

Oさん 通信部 静岡県在住

授業はいつも必死でしたが、学べる嬉しさとありがたさがありました。この時間を大切に過ごそうという想いで毎回取り組んできました。授業を通してさまざまな植物を知り、いろんな色に出会いました。外を歩くのが好きなになり、植物にばかり目が行くようになりました。自然からこんなにきれいな色が出るなんて本当に不思議で感動しました。いつかやってみたいと思っていたことが表現でき、なりたい自分に一歩近づけた気がして嬉しいです。

使用した植物:インド茜、インド藍、メリケンカルカヤ、えんじゅ、くぬぎ、イヌアカヒバ、コチニール、けやき、サルスベリ、梅、玉ねぎ

用いた技法:藍抜染、着抜、重ね染め、シルク糸ねじりぼかし染め、パッチワーク、刺繍

 

Hさん 通学部 大阪府在住

新しく習ったニードルフェインティングや刺繍、手織りの部分も入れて、春に持てるようなイメージで作ってみました。

日頃時間に追われてバタバタしている生活の中で、丁寧にものづくりに取り組めた貴重な時間になりました。

使用した植物:クチナシなど

用いた技法:ライン絞り、ニードルフェルティング、刺繍、手織り

 

Yさん 通学部 大阪府在住 作品タイトル:HYGGE(心地いい時間)

コロナ禍で思うように活動出来ない中、私にとっての草木染をしている時間というのは心地のいい時間だったなぁと、それを大好きな北欧風に表現出来れば楽しいかなと思いイメージしてみました。

学生の時以来数十年ぶりの刺繍、ニードルフェルティング、特に一粒一粒ビーズを縫い付けるのには苦労しましたが、先生に助言を頂きながら思い描いてたイメージ通りの作品に仕上げる事が出来ました。

使用した植物:ヤシャブシ、コチニール

用いた技法:着抜、刺繍、ニードルフェルティング

 

Sさん 通信部 ロスアンゼルス&京都在住

私が染めるもののほとんどは海がテーマで、海にいる時に自分が見たものやイメージしたもの、インスパイアされたものです。今回の作品は、ロサンゼルスにいる時ほぼ毎日サーフィンで見かけるイルカと夕方に見る夕焼けを表し、裏面は大好きなハワイで見かけるウミガメです。

トートバッグとしては実用性に欠けていますが、自分の心にひびく物を形にできてよかったと思っています。

使用した植物:藍、紫キャベツ、玉ねぎ、茜、すおう

用いた技法:グラデーション、嵐絞り、抜染、ニードルフェルティング

 

Mさん 通信部 東京都在住

一年を通して次々に課題を作り、生き方そのものが変わりました。植物が運んでくれるご縁が広がっていき、目に見えない感覚が信じられるようになってきました。

すばらしいエネルギーを持つ植物の魅力をこれからも伝えていけるような作家になりたいと思います。日の出の光をイメージした面と、チェックの柄の宇宙や命のつながりのイメージです。

使用した植物:日本茜、ログウッド、きはだ、やまもも、インド茜

用いた技法:平縫い帽子絞り、多色の斜めぼかし染め、刺繍

 

修了制作のバッグは、ののはな草木染アカデミー「草木染教室 作品展」にて展示いたします。美しい玉川提の桜と合わせて、どうぞご覧くださいませ。

「草木染教室 作品展」

日時:4月1日(金)~6日(水)10時~16時

場所:ののはな草木染アカデミー

 

ののはな草木染アカデミー代表 松本つぎ代