新緑に包まれた井手町「たくみの里」で春の里山祭りが、18日に開かれ参加させていただきました。朝からよい天気に恵まれ、藍染の体験教室を開きました。
自宅から「たくみの里」までの緑深い山道は、桐や藤、つつじの薄紫の花がところどころ咲き誇り、緑をわたる朝のさわやかな空気を思いきり吸い込みました。なんてさわやかな心地よい風なのでしょう。三々五々集まってこられる方が、木工や陶器、お野菜や、山野草の販売、山菜のてんぷらなどを楽しまれています。
野の花工房もテントを張り、藍染めができるように準備を整え、俄仕立てのお店の開店です。藍染をして頂くのに、Tシャツや間仕切りなどの布を持っていきました。
はじめのお客様は、元気な女性の方でした。ビー玉と輪ゴムを使って、真っ白なTシャツに自分の思い描く模様を作ってもらいました。ビー玉をシャツの裏から入れて、輪ゴムでぐるぐると巻きつけるだけです。その輪ゴムの部分が、防染(藍の液が入らない役目)となって白く残るわけです。とても楽しんで作業をされるので、こちらまでつられて、楽しくなってきました。藍の液につけ、発色をしたこのTシャツの出来栄えがとても気に入られて、その後も1.5メートルのヘンプ(麻、レーヨン)の間仕切りを染められました。こちらのほうは、ビニールの紐(防染するため)で三箇所ほどくくられて、上下を濃淡で染められました。紐をほどくと、くっきりと三本の白い自在な線が藍染めの中に描かれ、布を広げて風になびかせると、周りの人たちから大きな拍手が起こりました。とても涼しげな素敵な間仕切りの完成ですね。
様々な樹木の端材(楠木、栗…など木目が美しい)を販売されていた、この女性の相方の男性が、その間仕切りを気に入られて、マフラーにしようといっておられました。ご自分もお店の店番のことを気になさりながら、藍染を気に入ってくださり、Tシャツと、そのとき着ていらしたブラウスまで染められました。そのほか数名の方たちにも、藍染の体験を楽しんで頂きました。
2時過ぎに、急に空の色が変わり始め、あっという間に雨が降ってきました。手伝ってもらった方とテントの中心に荷物をまとめて、雨宿りをしていましたが、その雨の激しいこと。みるみる雨水が溜まり、濡れては困るものをあわてて上に積み上げました。テントを張ったあたりが雨水の通り道になっているようで、足元が濡れて危うくなり、持ってきた小さな椅子に乗って、雨が止むのを待ちました。30分ほども降ったでしょうか。またお日様が出てきました。やはり山の天気なのですね。迎えに来てもらった夫に聞いてみると、下の井手町では、ぽつりぽつり程度の雨だったようで、道も乾いていて山のあの大雨が嘘のようです。
外でするイベントの開放的な楽しさと、雨の大変さの両方を味わえた、とても楽しい一日でした。
参加させていただきましてありがとうございました。
他のブースをゆっくり見て回れなかったのが、とても心残りです。秋に開催される「もみじ祭り」を、また今から楽しみにしています。