ののはな草木染アカデミーインストラクター養成講座7月の第2日目は、綿ストールと大きいサイズの麻のれんを染めました。

土日コースは、工房の庭でぐんぐん伸びて背丈以上に育ったフェンネルで。みんなで刈り取るととてもあま~い香りがしてきました。染料としてでなく「これって料理にも使えるよね」とか「アイスクリームに混ぜても美味しいよ」など、刈り取ってる合間にお料理の話も盛り上がっていました。

月火コースは、自宅の庭から剪定して持ってきたオリーブの枝葉。すでに枝には小さなオリーブの実がなっていました。

太い枝は鉈(なた)を使って割ったのですが、これまで人生で初めてのようなこの作業もみなさん興味を持って取り組んでいました。たださすがに鉈を使って枝を小さく割るのは怖いと言っている人もいましたが。

 

下地処理とミョウバン媒染を済ませた綿のストールから染めていきましょう。

手順は、折りたたんで輪ゴムで止めて染液で染める→もう一度輪ゴムで防染して鉄媒染するです。

左がフェンネルの染液、右はオリーブの染液です。オリーブの方がすこし赤味系が入った黄色ですね。

鉄媒染してみると

やはり違いが出ていますね。植物からもらう色は、黄色と言っても様々なニュアンスの黄色になるのが面白いですね。3色のきれいなライン模様のストールが出来上がりました!

さて次は、90×150センチサイズの市松模様に織られた麻のれんを染めていきます。1日目に染めた麻ストール板締め絞りの応用編です。出来上がりまでをイメージして、板の形を選んだり折りたたみ方を考えたり、今まで以上に鍛えられる作業となっています。

手順は大まかに、各自が板を選ぶ→模様の配置を考えのれんを折りたたむ→板を万力で締める→染液で染める→板をとり替えて場所をずらして→鉄媒染するです。

さすがに皆さん、折りたたみ方や多くの板からどれを選んでどの様な模様にするかを考えあぐねていました。板同士の間が狭すぎると染まりにくいとか布を折りたたみ過ぎると板の模様がはっきり出ないので、どの程度の厚みが良いのか等、一人一人に寄り添ってアドバイスしました。

 

板を組み合わせてみて、どちらの板を先に万力で閉めると模様がきれいかを考えたり

 

のれんのサイズに合わせた板を選んで模様を考えたり、

 

皆さんかなり苦労していましたが、それぞれ万力で締めて染める準備が出来ました。

染液で染めて

階段型の板を外すとくっきりと板の模様が浮かんでいます。

丸い板によって防染された部分に、階段型の板をかぶせて鉄媒染すると

結構複雑な手順で出来上がった模様です。アイロンがけはまだできていない段階ですが、模様がきれいに並んでいて、すっきりしたのれんに仕上がっていますね。

他にも板の形違いや模様の配置など、それぞれに個性的で素晴らしいのれんが出来上がりました。どうぞご覧ください。

 

スクーリングで埼玉県から来られた通信部のYさんはじめ、通学部のみなさん2日間お疲れ様でした。

「盛りだくさんで疲れたけど、とても充実していて楽しかった!」と言っていただき、私達もとても嬉しかったです。ありがとうございました。

8月は、藍染めと藍抜染です。お楽しみに~!

 

ののはな草木染アカデミー代表 松本つぎ代