ののはな草木染アカデミーのインストラクター養成講座第4期生の修了制作ご紹介パート②です。ご覧ください。

 

息子さんの交通事故というとても大変だった昨年を乗り超えて、これから仕事に、制作に力を注げることを心から喜んでいるNさんの作品です。大変な時期にもずっと前を向いて笑顔を絶やさなかったNさんの強さと優しさの中から生まれた作品です。

茜色の暖色系を主に、フェルティングのドットが並んでいたり、ワンポイントのお花の刺繍があったり、可愛いい!がいっぱい見られるバッグになりました。

 

木工の組み方を表現したバッグを制作したのはSさんです。

木工の道に進まれる息子さんの通勤用に、と思って製作したのでしょうか。これだけ緻密な模様をデザインし布に手描きで表現するのは本当に集中力がいったと思います。集中力を切らさずによく頑張りました。継手の一つ「蟻組」を暗示させるフェルトと刺繍の蟻が、ユーモアのあるワンポイントになっています。

 

茜と栗の2種類の植物で染めた、両面の色合わせが新鮮なバッグを作ったのは通信部のYさんです。

絞り染めで現れた白色の曲線がくっきりと力強く、また鉄媒染の部分に着抜技法で手描きされた模様も面白いです。毛糸で施されたチェーンステッチが立体的に浮き上がり、それが奥行きを感じさせるバッグになりました。

 

花喰い鳥とお花模様が優しい雰囲気を醸し出しているバッグを作ったのは、Mさん。刺繍に使った草木染の糸の色が其々に美しく、とてもきれいに地色のベージュに映えています。

栗のイガで染めたミョウバン媒染のベージュと鉄媒染のチャコールグレーの細やかな濃淡を生かして、持ち手とバッグ下の切り替えの色の組み合わせ方が、とてもバランスよくできています。

 

紅い椿がとても印象的なバッグを作ったのは、Kさんです。丁寧なフェルティングで花びらの質感を表現しています。藍とメリケンカルカヤの青+黄から生まれた緑色も柔らかくきれいです。

もう一方の面は藍染が目に鮮やかです。紅い椿と同じ図案なのに、藍を抜染した白い線模様の表現が爽やかで、印象ががらりと変わって面白いですね。

 

バッグ一面に大胆な蝶の模様を表現したのは、Sさん。

蝶の1頭(と正式には数えるとは驚き!)1頭が、着抜技法、原毛を使ってフェルト、1本の毛糸を使ってフェルトと様々な表現法であらわされています。ほぼ黒に近い程しっかりと鉄媒染した地色に蝶が浮きあがって見えてきれいです。もう一つの面は、あえて模様なしにされました。

 

これでインストラクター養成講座第4期生の修了制作12作品の紹介はおしまいです。

草木染インストラクター養成講座 修了作品 その1 の記事はこちら

これまでご紹介した12作品は、ののはな草木染アカデミーの「草木染教室 作品展」(4月1日~7日)で実物をご覧になれます。
お時間ありましたらどうぞお越しください。お待ちしています。
草木染教室作品展のご案内記事はこちら