インストラクター養成講座中級コースの7月は、二日間に渡って藍染をしました。

藍染とそこから広がる色々な技法を習得して頂きました。

 

藍染と聞くと、皆さんはどんなイメージを思い浮かべますか?

講義では、藍草の種類が日本の蓼藍(たであい)だけではなく、インド藍や琉球藍、ウォードなどがあることを学びました。藍草の葉に含まれているインディゴという成分で藍色を染めることが出来るんです。

藍色で思い浮かぶジーンズなどの多くは、天然の植物からではなく化学的に作られた合成インディゴで染められているんですよ。

アカデミーでは、藍草の中では葉の中に一番インディゴ成分が含まれているインド藍(木藍またはナンバンコマツナギ)を使っています。

 

藍染はいつもの草木染とは違って、藍草を煮出してその染液で染めるのではありません。藍染独特の方法で染めなくては染まりません。

教室の皆さんも、いつもの草木染とは違う藍染独特の染め方、何故染まるのかに興味津々です。

藍染は、濃淡に染めるだけでも美しいのですが、雪花絞りなどの技法を加えるとより一層藍の良さが引き立ちます。

 

土日クラス、月火クラスとも1日目は、愛知県の有松などで伝統的に行われてきた雪花絞り、そして「染織と生活社」出版の「藍染おりがみ絞り」を参考におりがみ絞りにも挑戦しました。

この絞り技法の二つともが、生地を丁寧に合わせながらアイロンで三角形や麻の葉の形、また折り紙のように折りたたんでいく作業があり、アイロンがけがとても重要です。生地が重なってくると誤差も出てきて、皆さん苦労されていました。

月火クラスの多くの人が麻の葉模様を選んだので、特に細かい作業となりました。おりがみ絞りは、各自が好きな模様を選んで、アイロンをかけ、輪ゴムで止めていきます。

準備が出来たら、おりがみ絞りから染めていきましょう。どんな模様が出てくるのか、楽しみですね。

 

藍液の中では、藍色ではなく黄緑色ですね。これが藍色になるのかしらとちょっと不安げです。

 

水でさっと洗い発色剤に入れるとあら不思議。藍色が現れました。

染液の中の色(黄みどり色)→水洗いの時(みどり)→酸化による発色(藍色)という色の刻々の変化は、藍染独特のもので不思議で面白いですね。

 

輪ゴムをほどくと、わ~きれいな模様に染まっています。

山折りや谷折りなどの折り方と輪ゴムの止め方の違いで、結構複雑なまるい模様や四角い模様が出来上がります。

 

輪ゴムをほどいて、広げるたびに皆さんから「すごい面白い模様!」と歓声が沸きました。

 

雪花絞りはどうでしょうか。

 

同じようにたたんでも、アイロンがけの強さや藍の染まりかたで違った模様に見えますね。藍色と白の出方がみんな違って面白いです。

(右4枚は麻の葉模様)

生地を折りたたみ、アイロンをかけるのに苦労したけれど、良い作品が出来てよかったですね。

 

風に揺れる藍染は、涼しさを呼んでくれますね~。

 

二日目は、藍の抜染技法を学びましょう。型紙に彫るのですが、皆さん、どんな図案を考えてきているのでしょうか。

明日が楽しみです。

 

 

代表 松本つぎ代