草木染インストラクター養成講座~第7期生 修了制作②の続きです。
Nさん 通信部 埼玉県在住 作品タイトル:循環
修了制作のバックをどんなバックにしようかなと考えたとき、季節と共に巡る草木達。土の中で眠る冬を経て、春に芽吹き花咲き、そして、夏から秋に実り散る…。そんなイメージが浮かびました。イメージを形にするために、試作を繰り返したり、出来るのか不安になったり。その過程は苦しい時もありましたが、今思えば染めた布に染めた素材で絵を描くような楽しい時間だったと思います。
草木の巡る一片を分けてもらうような草木染めは、自然との共同創造のようでたくさんあるものづくりの中でも、奥深く不思議だと思いました。草木の優しく華やかな世界を学べた豊かな時間をありがとうございました。
使用した植物:栗のイガ、セイタカアワダチソウ、茜、ビワ、クチナシ、ログウッド
用いた技法:ライン絞り、ぼかし染め、着抜、ニッティング、ニードルフェルティング、刺繍
Nさん 通学部 滋賀県在住
修了制作は授業でした多色斜めぼかし染めが楽しかったので、沢山の染液が使える柄にしようと考えました。また、草木染めでチェック柄をするとどんな趣になるのかやってみたいと思いました。
茜、藍、コチニール、メリケンカルカヤの沢山の染液で染めるのはとても楽しく、色が重なったところが緑、オレンジ、紫と色が増えていくのに感動しました。
先生に助けていただきながらまっすぐな線になるように板締めで染め上げました。板を解いたときは綺麗に多色に染められていてホッとしました。
これからも沢山の色を使って制作していきたいと思います。
使用した植物:インド茜、インド藍、コチニール、メリケンカルカヤ
用いた技法:板締め絞り、重ね染め
Tさん 通学部 愛知県在住
修了制作のカバンは、いろいろ悩んだ末に全て藍で染める事にしました。
今まで存在も知らなかった草木から美しい色に染める事が出来る事を学び、調べてみたらお茶として売られていたり、漢方として用いられている事も分かりました。まだまだ染めてみたい植物もたくさんありますが、私にとって一番魅力的なのは、藍なのかもしれません。今回は、藍で別々の柄を組み合わせてバッグをデザインしました。
有松絞りの地元にいながら、何も知らないので、もう少し地元を知っていこうと思います。
使用した植物:インド藍
用いた技法:板締め絞り、藍抜染、刷毛染め
Sさん 通信部 沖縄県在住
当初予定していたデザイン案と完成がだいぶ違ってしまいました。急遽“そっきょう”のデザイン、その時の気分でデザインを一つ一つ施していくことになりました。植物染料は、“すおう”をメインに“ログウッド”を一部重ねました。
制作を終えて、とにかく好きなようにやれて良かったですが、もう少しデザインを学ばないといけないという気分になりました。計画して染め、計画通りに染められるだけの技量を身に付けなければと思いました。制作自体はとても楽しかったです。
使用した植物:すおう、ログウッド
用いた技法:板締め絞り、ライン絞り、棒を使った絞り染め、抜染、重ね染め
Wさん 通信部 愛知県在住
授業で染めた糸の色が映えるように、布地の色をグレーにしました。草木を採取する時間がなく家にあった緑茶を鉄媒染、ライン絞りで染めました。
一度だけ通学部の方と一緒に授業を受けた時に、原毛を多くの色に染めて持って帰りました。その原毛をラインに沿ってフェルティングしてみました。糸染めで染めた糸もお花のモチーフにしてつけてみました。裏は無地の布地に大好きな猫を着抜技法で表現しました。
使用した植物:緑茶など
用いた技法:ライン絞り、手織り、ニードルフェルティング、かぎ針編み、着抜
Tさん 通信部 岐阜県在住
修了制作にバッグを作ると知り、ネットで画像検索して見つけたのが、ネイビーとローズピンクのバイカラーのアイテム。あ、このコントラスト素敵!と思い、草木染でこんなカバンがあったらいいな。をカタチにしてみました。
ふだんは天然繊維そのものが持つやさしい色合いが好きなのですが、草木染になるとどうしてもしっかり染めたくなる性分で、今回も藍とログウッドを重ねたり、茜やコチニールを煮出してテストしながら思う色になるまで何度も染め直しました。
タッセルはシルクの糸が繊細で取り扱いが難しく、なるべく手で触る工程を減らし、なんとか仕上げました。
使用した植物:コチニール、インド藍、ログウッド
用いた技法:輪ゴムを使った絞り染め、板締め絞り、多色の斜めぼかし染め、糸の一色染
修了制作のバッグは、ののはな草木染アカデミー「草木染教室 作品展」にて展示いたします。美しい玉川提の桜と合わせて、どうぞご覧くださいませ。
「草木染教室 作品展」
日時:4月1日(金)~6日(水)10時~16時
場所:ののはな草木染アカデミー
ののはな草木染アカデミー代表 松本つぎ代