草木染インストラクター養成講座第6期生の修了制作作品①の続きです。

生徒さんたちの力作を、どんな技法で染めているのか、この色は何の植物の色なのか、刺繍やフェルティングが施されているのかなど一点づつゆっくりご覧いただければ幸いです。

 

Kさん (通学部 大阪府) 植物(栗のイガ、メリケンカルカヤ、梅、他)

「優しい色合いで草木染らしさとモダンさを両方出したいと思い…縫い絞りと着抜技法で染めらしさ、鉄媒染の縦のライン、刺繍とフェルティングでモダンな感じを自分なりに表現したつもり」というKさんの作品です。様々な技法をとても丁寧な手仕事で仕上げています。鉄媒染を使ってのうっすらとベールをかぶせたような色の変化も美しいですね。手編みの毛糸のモチーフもポイントになっています。

 

Iさん (通学部 大阪府) 植物(栗のイガ、梅、メリケンカルカヤ、他)

作品タイトル:春の陽光と秋の風

大きな絞り模様に、とても繊細な刺繍が施されています。Iさんの「糸を染めることに力を入れました」というだけあって、細いシルクの糸を、ほんのりピンクがかった春らしい色合いに、そしてトーンの違うグレーの重なりが秋らしい色でぼかし染めで柔らかく染め分けられています。写真ではその繊細な染めが分からないのが残念です。その糸を使った刺繍がまた細やかな手仕事で、とても愛らしですね。かわいい愛犬も登場して、Iさんワールドになりました。

 

Kさん (通信部 広島県) 植物(玉ねぎの皮、ログウッド、茜)

作品タイトル:着物リメイク

「古い着物がアロハシャツや小物などに再生されて店頭に並んでいるのを見つけると、心がざわざわとし、ああいいなぁ、とつくづく思ってしまう」というKさん。そんな古い着物の良さを色を重ねて表現されました。

「ログウッド、タマネギの皮、インド茜でどこまで多色にできるかトライ」したKさん。いろいろな技法も工夫されていてアンティークらしい色合いと模様が生まれ、情緒あるバッグに仕上がりました。

 

Nさん (通信部 東京都) 植物(ヤシャブシ、ログウッド、茜)

 

「染液に材料をつけ、染液の色がだんだん薄くなっていくのを見るのが好き…材料を引き上げた時にあまり色のない染液を見ると、これだけ色が入ったのかと嬉しくなります」と書かれていたNさん、本当に色が入っていくのが目に見えて染まっていく過程が実感できますね。厚みのある布地なのに小さな板を使って、□■の並びをうまく表現できました。グレーの中の柔らかいピンクもかわいいですね。

 

ご紹介したバッグは、ののはな草木染アカデミー「草木染教室 作品展」に展示されます。どうぞ実物をご覧くださいね。お待ちしていま~す。

「草木染教室 作品展」のご案内

日 時  4月1日(木)~4月6日(火) 10:00~16:00

場 所  ののはな草木染アカデミー JR奈良線 玉水駅下車徒歩6分

 

ののはな草木染アカデミー代表 松本つぎ代