前回「草木染した原毛、糸でニードルフェルティングと刺繍で額絵を制作」の続き②です。

図案を考えてきた皆さんに、まずは原毛でのニードルフェルティングや毛糸を使って刺繍のやり方を練習してもらい、それから作品づくりに入りました。

今回は、月火クラスと通信の人達の作品です。どうぞご覧ください。

 

Sさんは、たんぽぽとふんわり綿毛が飛ぶ優しいイメージの野原を表現しました。

綿毛をもっと一杯飛ばしたかったと仰っていましたが…。この原っぱで遊ぶたくなるぽかぽかぬくもりに包まれた額絵で、優しいお人柄が現れています。原毛を混ぜたぼかしの表現もきれいです。

 

Mさんは、夜空を仲良く眺める2匹の猫ちゃんの図柄です。

栗のイガの染液でミョウバンから鉄媒染のぼかし染めをしています。夜の雰囲気をうまく表現できているので、おぼろ月と星が遠くに輝いているように見えます。細かい芸で気づきにくいですが、下方に麻生平(アサキビラ)の細くほどいた房の糸が出ていて、草むらのようになっています。

 

Nさんは、今年の干支イノシシをモチーフにしています。12月は、ご家族のことで大変な時期だったようですが、よく頑張って自宅でも制作しました。向き合うイノシシの親子がほのぼのとしていて、家族愛がとても感じられる作品ですね。

また、そんな大変でお忙しい中で、Nさんはもう1作品をおうちで作ってきました。こんな看板のお店で、ほっと一息美味しいお茶を頂きたいですね。小さなティマットも可愛く出来ています。

 

人魚の作品を作ったのはKさん。不思議なことに何だか人魚の雰囲気にKさん似ているんですよ~。

お手製の手芸作品をいつも教室のときに身に付けて来られるので、その作り方などのお話を聞くのもみんなの楽しみになっています。

 

 

岡山からスクーリングで来られた通信部のIさん。染めから始めて2日間で一気に額に仕上げました。お仕事、子育てをしながら草木染もお仕事に活かしたいと、頑張っています!

額のガラスが反射して、余計なシルエットが写ってしまい申し訳ないです(ほかの人達は、1月にガラスを外して写しました)。フェルティングしたお花の色のミックス感や伸び伸びとした茎や葉っぱの刺繍が愛らしいですね。

 

時間をかけて丁寧に一つ一つのパーツを作ったSさんの作品です。授業を終わってからの1日目の夜、奈良に泊まられたホテルでも原毛を何度も重ねて紅葉を立体的にフェルティングしていたとの事。几帳面で何事も手を抜かずに仕上げる作品は、いつもユーモアがあり完成度も高いです。

コーヒーから立ち上る湯気(あるいは、スプーンからのお砂糖?)を五線譜に見立てて、コーヒー豆で音楽を奏でる。なんとも楽しい作品ですね。とても細かな線のフェルトも丁寧です。

 

さて、1月に入ってからは修了制作が始まっています。これまで学んできた草木染の色々な技法を組み合わせて制作していきます。教室の皆さん、頑張って良い作品を作りましょう。

ののはな草木染アカデミー「草木染教室作品展」(4月1日~7日)で、インストラクター養成講座修了生全員の修了作品が並びます。フリースタイル講座の受講生の皆さんの作品と共に、どうぞお楽しみに~!

ののはな草木染アカデミー代表 松本つぎ代