スタッフブログ

ののはなスタッフのブログです。

草木染め体験をしてみませんか?

2017.07.19

カテゴリ:草木染のこと

はじめまして、ののはな草木染アカデミー代表の松本 つぎ代と申します。

京都府・井手町で草木染め教室を始めて、約30年。

これまで草木染め教室・草木染め体験あわせて、のべ10,000人以上に草木染めを教えてまいりました。

 

実際に草木染め体験(大判シルクストール1枚を染めて持ち帰れます)をされた皆様より、うれしい感想を多数いただいております。

草木染めをした黄色いシルクストール

「(8年前に)体験で初めて染めたストールがお気に入りで、ずっと使ってます。」

「予想外の色が出て、驚きました。」

「童心にかえって楽しみました。」

「草をきざむところからできて、面白かった。」

「自分でデザインを考えて、オリジナルが出来るのが嬉しい。」

タマネギでシルクストールを染める

草木染めを体験するのは初めての方がほとんどです。

当アカデミーの草木染め体験は、デザインを考えるのも含めて2時間以内で完成し、全くの初心者や小学生でも楽しんでもらえます。

 

草花が好きな方、もともと草木染めに興味のある方はもちろん、これまで全く興味のなかった方でも体験を通して新たな発見をし、満足気な表情で帰られます。

自分で染めたストールをプレゼントしたい方にも大変好評で、家族へのプレゼントにしたいと草木染め体験に来られた方もいらっしゃいました。

 

あなたも一度、草木染め体験をしてみませんか?

 

草木染めについて、当アカデミーでの草木染め体験について、以下にまとめております。

是非ご一読いただき、ご興味を持っていただければ幸いです。

 

 

草木染めとは

草木染めのバッグ

「草木染め」って、そもそも何?

草木染め(草木染とも)とは、草木を煮出してつくった染液に、綿や絹(シルク)、羊毛(ウール)などの天然素材の糸や布、ストールなどの材料を入れて染めることをいいます。

一部の草木では、藍染や紅花染めのように煮出さずに染めるものもあります。

天然染料というくくりで貝紫やイカ墨などの動物性染料、べんがらなどの鉱物染料を含めて草木染めとしているところもあります。

(美容院で植物原料のヘナや藍を使って髪を染めることなどを草木染めと言っていることもありますが、ここでは糸やファブリック素材に染めることのみを草木染めとして扱います)

 

草木染めの歴史

染色文化の歴史は古く、原始的な手法での染色は中国では紀元前3000年頃、ヨーロッパやインドでは紀元前2500年頃から行われていたことが分かっています。

日本では、縄文時代(紀元前1400年頃)から植物や貝紫などで染色が行われてきたとされています。

 

飛鳥時代(592年~710年)になると中国や朝鮮の染色技術が入ってくるようになり、この頃から日本の染色は急激に発達しました。

冠位十二階によって服の色が位づけされるようにもなり、奈良時代(710年~794年)には原色のようなはっきりした色彩を追い求めるようになりました。

正倉院宝物などを見ても植物による高度な染色技術がすでに確立されていたことが分かります。

 

明治時代(1868年~1912年)になって化学染料が輸入されるようになると、染色の世界は大きな変革を迎えます。

明治30年頃には植物染料のほとんどが化学染料に代わり、植物染料による染色は途絶えてしまいました。

その後、第一次世界大戦(1914年~1918年)によって化学染料の輸入が途絶えたことをきっかけに、古来の植物染料による染色の研究が再開されます。

 

昭和初期(1926年~)から盛んになった民芸運動の高まりとともに、日本各地で植物染料による染色と紬織が行われるようになりました。

 

「草木染」という言葉は、昭和5年(1930年)に作家で染織家の山崎 斌(やまざきあきら)氏が化学染料による染色と区別するために命名しました。

草木染めは、人間国宝である志村 ふくみ氏の活躍などにより日本の伝統工芸としてその価値が評価され、現在まで続いています。

 

また近年では、自然や手仕事のものづくりに興味を持つ方が増え、幅広い世代で草木染めへの関心が高まっています

 

草木染めの「旬」

染料となる植物には、採集する季節によって染まる色が変わるものがあります。

 

例えばでは、1~3月頃に赤味が強くなり、さくら色やベージュがかったピンク色を染めることができます。

初夏の葉っぱが茂る頃には黄味が強くなり、オレンジ~茶色系が染まります。

桜でシルクストールを草木染め

草でも、例えばメリケンカルカヤは、葉と茎が緑色をしている夏には黄緑に近いような若々しい黄色が染まり、葉と茎が赤茶色になる秋から冬に採集して染めると赤味が出て黄金色に染まります。

 

季節ごとにいろいろな植物で染めてみると、植物が季節の移り変わりの中で日々変化していることを感じられます。

染料となる植物にも、野菜や果物と同じように美しい色に染まる「旬」があるのです。

 

◎草木染めに適した、草木の旬の一例

春:桜、カラスノエンドウ、タンポポ、ヒメジョオンなど

夏:ヨモギ、ドクダミ、フェンネル、藤、藍、赤じそ、ミント、花オクラ、高野槇など

秋:メリケンカルカヤ、栗、ドングリ、キバナコスモス、セイタカアワダチソウなど

冬:梅、蝋梅、カリン、ヤシャブシなど

通年:月桂樹、タマネギ、茜、ログウッド、蘇芳、ウメノキゴケなど

 

※上記の季節にしか染められないということではありません。土地の気候などによっても旬の季節は異なります。

 

草木染めのメリット・デメリット

◎草木染めのメリット

・化学染料にはない深みのある色合いが出せる(※)

・空き地の草木や庭木、プランターの植物、野菜など身近な植物を使ってできる

・ものづくりをする経験だけでなく、様々な植物の特徴や生態、意外な一面を知ることができる

・やり方がわかれば、台所や家庭にある道具を使って、安全にできる

・色が褪せてきても、同じ草木や違う草木も煮出して染め重ねられる

 

(※)
化学染料の色素は細かく均一なので、光の反射が均一で平面的に見えるのに対し、植物から抽出した色は、さまざまな色、形、大きさの色素が含まれているため光がさまざまに反射します。光の角度によって色合いが違って見えたり、化学染料では出せない深みを感じたりするのです。

 

◎草木染めのデメリット

・一般に化学染料にくらべて、日光や摩擦に弱い(堅牢度が低い)といわれている。

日光に当てても褪せにくい染料も多くある。また、褪せてきたら染め重ねられる

・同じ植物を使っても、季節などの諸条件により同じ色を染まらないことがある(再現性が低い)。

→採集した季節、草木の鮮度、採集した場所、染める素材によって変化する楽しみが草木染めの醍醐味の一つ

 

 

草木染め体験について

草木染め体験のワンシーン

ののはな草木染アカデミーの草木染め体験

当アカデミーの草木染め体験では、大判シルクストール1枚を染めて、お持ち帰りいただきます

およそ170cm×50cmで、首に巻いて使えるのはもちろんのこと、肩から羽織ることもできるくらいの大きさです。

 

ストールは光沢があるもの、ナチュラルなテイストのもの、ラメ入り、房付きなど、いくつかの種類の中からお選びいただけます

 

グラデーションに染めたり絞り技法を施したりして、自らの手で染めたストールは思い入れもひとしお、きっとお気に入りのストールになることでしょう。

春・秋はお出かけに、夏は軽くて小さく折りたためるのでエアコン対策に、3シーズン活躍します。

 

染め上げたストールを、そのまま巻いて帰られる方が多いのが大きな特徴です(雨天時など乾かなかったときは袋に入れてお渡しします)。

 

草木染め体験の手順

1.植物を煮出し染液をつくる

まずは、旬の草木を用意していますので、鍋に入れて煮出していきます。

(綿や麻など植物性繊維を染める時は、下地処理が必要です。草木染体験時は基本的にシルク素材なので不要)

2.シルクストールをミョウバン媒染

ストールをミョウバン媒染液に浸けている間に、デザインを相談して決めます。

濃淡のグラデーションにしたり、輪ゴムや洗濯バサミなどの身近な道具を使って絞り技法をしたりできます。

3.染液に浸けて染める

染液が沸騰して色が出てきたら、いよいよ染めていきます。

草木を煮出した染液は、どんな色でしょうか?

染液のはじめの色、染まったストールの色、染め終わった後の染液の色に注目してみてください。

染めているうちに染液の色がストールに移り、液の色が薄くなってくるものもあります。

4.鉄媒染

最後に鉄媒染。

デザインによっては入れないこともありますが、渋い色を引き出す鉄媒染は少し入れると作品が引き締まります。

 

水洗いをして干して、完成です。

 

草木染めを体験するのに必要な持ち物

持ち物はエプロンのみです。

動きやすい、水仕事のできる服装でお越しください。

草木染め体験の時の服装イメージ

草木染めに必要なはさみ・鍋・ボウル・ゴム手袋や、絞り技法に必要な輪ゴム・ひもなどはすべて用意しております。

 

恐れ入りますが、草木染め体験での材料の持込はご遠慮いただいております(素材によって染める手順が変わり、時間内に完成しないものが多くあるためです)。

ご了承くださいませ。

 

体験費用

5,500円(材料費込・税込)を、ご訪問時にお支払いください。

 

ご予約について

予約システム内のカレンダーをご覧頂くか、直接お電話にてお問い合わせください。

電話:0774-29-3337(おかけ間違いにご注意ください)

草木染め体験ご予約バナー

草木染め体験は、月に3~8回ほど開催しております。

 

【時間】13:00~15:00

【場所】ののはな草木染アカデミー(京都駅から電車で30分、JR玉水駅下車、徒歩6分 京都府綴喜郡井手町井手宮ノ本73-5)

ののはな草木染アカデミーマップ徒歩用

 

よくあるご質問

◎駐車場はありますか

近くのスーパーミヤモトさんの駐車場と契約しておりますので、そちらに駐車してください。

停める場所の指定はありませんので、空いている所に駐車ください。(無料)

 

[スーパーミヤモトさんの情報]

〒610-0302 京都府綴喜郡井手町大字井手小字宮ノ本86

電話: 0774-82-4090(※カーナビ入力にのみお使いになり、電話はしないでください)

 

◎何名まで同時に体験できますか

定員は1日6名までとなっております。7名以上の団体の方は日程応相談。

10名以上の場合、場所を借りて出張ワークショップを開催することもできます。

場所や、設備、費用などは応相談。

 

◎誰でも参加できますか

小学生未満のお子様や、日本語の理解できない外国人の方だけでのご参加は、原則お断りしております。

火を使うので、料理ができるくらいの年齢が目安(小学校高学年〜中学生以上)です。

※藍染は火を使わないので小さなお子様が体験されたこともあります。

 

初心者大歓迎で、草木染めが始めての方の参加がほとんどです。

 

◎自分の好きな色に染めることはできますか

当日アカデミーが用意した植物で染めますので、その植物で草木染めした色となります。

ご了承くださいませ。

 

 

見直されている草木染め

自然豊かな京都府井出町で草木染め体験

草木染めでシルクの紬糸を染めて織り、紬の着物作家である志村 ふくみ氏(人間国宝・文化勲章受賞)や、奈良時代の古い草木染めの研究者で染色家の吉岡 幸雄氏が、テレビなどメディアを通じて世に草木染めの世界を紹介してきました。

自然と触れ合うことや、心の豊かさを求めている方が増え、「草木染め」という言葉や「草木染め」に対する共感が広がってきています。

 

・自然との関わりや文化などの感性価値を大切にする人

・自分の心を豊かにするものにお金を使いたいと思う人

・「モノ」があふれている時代にあって、「コト」(ストーリーや体験、ルーツなど)を重視する人

このような方々に、草木染めは注目されています。

 

私たちは、草木染めに関して「エコだからいいものだ」「草木染めは善、化学染料は悪」等の対立を生む発想ではなくて、「草木染めを通して自然とふれあうことができ、草木染を生活に取り入れることで自分が豊かになれる」という感性のもと、多くの方に楽しんでもらえたらと思っています。

 

 

草木染めをもっと学ぶには?

草木染めインストラクター養成講座の様子

体験で草木染めに興味を持たれた方を対象に、より草木染めを楽しめる、学べる講座もご用意しております。

詳細については、下の各講座の画像からお進みください。

 

フリースタイル講座の詳細はこちら

毎月1回、和気あいあいとした雰囲気の中で、草木染めの作品づくりを楽しめる講座です。

 

インストラクター養成講座の詳細はこちら

草木染めの知識・技術・表現方法を、実習と座学によって深く学べる本格的な講座です。

 

 

あとがき

いかがでしたでしょうか。

遠方などで実際に体験に来られない方であっても、この記事で草木染めに興味を持っていただけたならこの上ない喜びです。

 

最後に、私と草木染めとの馴れ初めについて、少しだけお話させてください。

 

私が草木染めと出会ったのは30年以上も前のこと。

草木染めの人間国宝、志村 ふくみさんの草木染の着物を初めて見たその時から、心の底で草木染めへの憧れを持ちました。

「身近な植物からこんなにも美しい色を取り出せる」というのは、私にとって大変な驚きでした。

調べてみると、草木染はずっと昔から行われてきた染め方でした。

化学染料が発明されるまでは…。

 

ある日、夫の友人が、草木染めで糸を染めてみたいというので、手伝いました。

そのとき、何年も持ち続けていた想いが爆発したんです。

ヨモギでとても美しい色を出せたのですが「もうこれはなんとしても自分でやっていくしかない!」と思いました。

その頃、今ほど草木染めをやっている人はおらず、本もほとんどありませんでした。

独学で、昔の染色の本を見ながら、身の回りの草や木で試行錯誤を続けました。

 

まず、毛糸を染めました。

自宅のガレージでプロパンガスを使い、大きななべで…。

材料、温度、媒染剤、全て一人で試してみて、たいへんでしたが、楽しかったです。

独自の方法を見出せたこともあります。

 

草木染めで染めた毛糸を見た友人たちは、「素敵な色ね」と言って、買ってくれました。

私は「これを仕事にしたい」と思いました。

趣味ではなく、草木染めを仕事にしていこうと決心したのです。

そして、『四季の草木染 野の花工房』を設立しました。

四季の草木染 野の花工房イメージ

今では息子の拓美、娘の陽菜をあわせた3人で『ののはな草木染アカデミー』を開講、草木染めの普及・発展に精を出しております。

 

 

ここまでお読みいただき、本当にありがとうございました。

 

あなたにとって草木染めが身近なものとなって、心豊かな生活を送れますように。

 

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藍染~インド藍で抜染技法

2017.07.17

カテゴリ:インストラクター養成講座, 草木染教室

こんにちは。アカデミー代表の松本つぎ代です。

インストラクター養成講座7月の2日目は、藍抜染という技法を学びます。

藍抜染というのは、抜染剤を使って藍の色素を抜いて藍染した布に白く模様を描く技法です。

 

まずは各自オリジナルの型紙を彫るところから始めます。

藍抜染は筆でそのままラフな線などを描くこともできますが、授業では自分で図案を考えてきてもらいオリジナルな型紙を作りました。型紙を使うことでエッジがシャープになって模様が鮮明になります。

先月の宿題として考えてきてもらった図案、皆さん個性的ですね。

 

 

図案を型紙に写し、カッターで切っていきます。

 

細かな模様も、丸いカーブも皆さん上手に切っておられます!

 

 

完成した型紙は、俳句の文字があったらり、ユーモラスな動物や美しいお花模様、抽象的な模様など

それぞれがMyワールドを表現しています。

 

型紙が出来上がったら、藍染した布の上に置き、筆で藍抜染剤をステンシルの要領でのせていきます。

しばらくすると抜染剤が藍に反応し、白く模様が浮き出てきます。

 

 

 

ヨガをハワイの先生に習っているTさんは、ハイビスカスの連続模様です。 数日後に出発すると言っていたハワイ旅行を想って模様を決めたのかな。

 

最年少なUちゃんですが、こんな大人びた枯れた渋い世界が好きなのだそうです。

私、終日を「ひねもす」と読むということ、思い出すのに時間かかりました! 初め、しゅうじつと読んで、おかしいなあと思ってましたが…。

 

リズミカルに丸が並んでいるのは、Hさんの作品。Tシャツに絵を描く仕事をされているので、フリーハンドで描いた線がのびやかですね。

 

アイロンでしっかりと反応させた後に、丁寧に水洗いをすると、ほらこんなにきれいな模様が白く抜けています。

それぞれに想いがこもっています。

夏の天草の海とイルカを思い出して図案化したHさん。大胆な葉っぱの動きを表現したもう一人のHさん。

 

ヤモリと月だけで、「余白の美」(本人の言葉)を追求したというSさん。

 

菊花の模様を伊勢型紙のようにしっかり細かく表現したHさん。

絵本を思い浮かべる、かわいらしい命の木の模様はOさん。

 

紫陽花のお花の色あいまでも細やかに表現したのはWさん。

仕上げのアイロンがけをすると、きれいな手拭いが出来上がりました。

 

型紙から自分で彫って作った、まさにオンリーワンの品が出来上がりましたね!

型紙は、何度でも使えます。藍染したTシャツや服などにも抜染をして、オリジナルな作品制作をこれからも楽しんでください。

 

代表 松本つぎ代

 


藍染~インド藍で雪花絞りなどを楽しむ

2017.07.16

カテゴリ:インストラクター養成講座, 草木染教室

インストラクター養成講座中級コースの7月は、二日間に渡って藍染をしました。

藍染とそこから広がる色々な技法を習得して頂きました。

 

藍染と聞くと、皆さんはどんなイメージを思い浮かべますか?

講義では、藍草の種類が日本の蓼藍(たであい)だけではなく、インド藍や琉球藍、ウォードなどがあることを学びました。藍草の葉に含まれているインディゴという成分で藍色を染めることが出来るんです。

藍色で思い浮かぶジーンズなどの多くは、天然の植物からではなく化学的に作られた合成インディゴで染められているんですよ。

アカデミーでは、藍草の中では葉の中に一番インディゴ成分が含まれているインド藍(木藍またはナンバンコマツナギ)を使っています。

 

藍染はいつもの草木染とは違って、藍草を煮出してその染液で染めるのではありません。藍染独特の方法で染めなくては染まりません。

教室の皆さんも、いつもの草木染とは違う藍染独特の染め方、何故染まるのかに興味津々です。

藍染は、濃淡に染めるだけでも美しいのですが、雪花絞りなどの技法を加えるとより一層藍の良さが引き立ちます。

 

土日クラス、月火クラスとも1日目は、愛知県の有松などで伝統的に行われてきた雪花絞り、そして「染織と生活社」出版の「藍染おりがみ絞り」を参考におりがみ絞りにも挑戦しました。

この絞り技法の二つともが、生地を丁寧に合わせながらアイロンで三角形や麻の葉の形、また折り紙のように折りたたんでいく作業があり、アイロンがけがとても重要です。生地が重なってくると誤差も出てきて、皆さん苦労されていました。

月火クラスの多くの人が麻の葉模様を選んだので、特に細かい作業となりました。おりがみ絞りは、各自が好きな模様を選んで、アイロンをかけ、輪ゴムで止めていきます。

準備が出来たら、おりがみ絞りから染めていきましょう。どんな模様が出てくるのか、楽しみですね。

 

藍液の中では、藍色ではなく黄緑色ですね。これが藍色になるのかしらとちょっと不安げです。

 

水でさっと洗い発色剤に入れるとあら不思議。藍色が現れました。

染液の中の色(黄みどり色)→水洗いの時(みどり)→酸化による発色(藍色)という色の刻々の変化は、藍染独特のもので不思議で面白いですね。

 

輪ゴムをほどくと、わ~きれいな模様に染まっています。

山折りや谷折りなどの折り方と輪ゴムの止め方の違いで、結構複雑なまるい模様や四角い模様が出来上がります。

 

輪ゴムをほどいて、広げるたびに皆さんから「すごい面白い模様!」と歓声が沸きました。

 

雪花絞りはどうでしょうか。

 

同じようにたたんでも、アイロンがけの強さや藍の染まりかたで違った模様に見えますね。藍色と白の出方がみんな違って面白いです。

(右4枚は麻の葉模様)

生地を折りたたみ、アイロンをかけるのに苦労したけれど、良い作品が出来てよかったですね。

 

風に揺れる藍染は、涼しさを呼んでくれますね~。

 

二日目は、藍の抜染技法を学びましょう。型紙に彫るのですが、皆さん、どんな図案を考えてきているのでしょうか。

明日が楽しみです。

 

 

代表 松本つぎ代

 


ライン絞りと板締め絞りの応用編 |ピラカンサスとオリーブで草木染 

2017.06.08

カテゴリ:インストラクター養成講座

インストラクター養成講座6月の二日目の授業では、ライン絞りと板締め絞りの応用編を学びます。

一日目に材料の下地処理は済ませているので、まずは植物を刻んで染液を作る作業から。

土日クラスはピラカンサスを使いました。受講生のご兄弟が庭師さんをされていて、お仕事で剪定されたピラカンサスをアカデミーまで届けてくださいました。「ゴミとして捨てるはずのものを活用してもらえてよかった」と言って大きな袋で4袋も届けてくださり、たっぷりと染液をつくることができました。月火クラスの一日目にも使わせていただきました。ありがとうございます!

 

月火クラスではオリーブとヒメジョオンの2種類を使いました。授業の日の朝に自宅でオリーブの枝を剪定してきたのですが、ちょっと量が少ないかなと思い、急遽アカデミーの横の敷地に生えていたヒメジョオンも受講生に刈り取ってもらい使うことにしました。

こちらはオリーブです。ちょうど小さな花が咲き始めているところでした。

こちらはヒメジョオンです。白いかわいい花が咲き、1m以上の背丈に成長していました!

 

植物を煮出している間に、絞りの作業を始めます。まずはライン絞り。ライン絞りは輪ゴムを使って絞り、地色の白、ミョウバン媒染の色、鉄媒染の色の3色にライン状に染める技法です。

この後鉄媒染をして輪ゴムを解くと…

ベースが鉄媒染の色に染まり、輪ゴムの部分が白と赤のラインになっていますね~!

こちらの赤系の色は土日クラスのピラカンサスです。

こちらの黄色系は月火クラスのヒメジョオンです。

こちらは、黄色のラインが太くなるようにアレンジされました。これも面白いですね~!

輪ゴムと輪ゴムの間隔や絞るときの微妙な手加減、染具合などの違いで、みなさんそれぞれ異なる表情に染まりました。

 

続いては、板締め絞りの応用編です。一日目に学んだ基本の板締め絞りの技法を使い、板の形や染める手順、生地の折りたたみ方をアレンジして、麻ののれんを染めます。

のれんは大きいので絞り作業も大変です。

技法の手順や特徴を理解したうえで各自デザインを考えるので、イメージ通りのデザインにするにはどんな板を使って生地をどんなふうに折りたたんで染めればいいのか、「あぁどうしよー」となる人もいました。絵を描くようにどんな模様でもできるわけではないのが、染めの難しいところですね。

 

ピラカンサスで染めた色は、のれんの元の色が麻の生成色なので落ち着いたピンク系です。模様はばっちりきれいに出ていますね!

こちらはオリーブで染めた色です。オリーブは少しオレンジ色よりの鮮やかな黄色でした。

染液に浸けて染めた後は、板を置き換えたりずらしたりして鉄媒染をします。

 

完成した作品はこちら。面白い模様が出来ました!

みなさんそれぞれ違うデザインで良い作品ばかりだったのに、土日クラスは写真を撮り忘れていたのかこの写真しかありませんでした。残念…!

こちらは月火クラスの方の作品です。

大きさの違う長方形を重ねてのれん全体に配置したデザインです。のれんというと和風になりがちですが、洋室にでも合いそうなモダンなのれんになりましたね!

 

こちらの作品は、かまぼこのような形の板と大きさの違う丸3種類の計4種類の板を使って制作されました。山から太陽が昇っていくようなイメージにも見えませんか?こちらの作品も、少しレトロなようなモダンな作品となりました!

 

中級コースからは自分でデザインを考える課題が増えてくるので、創造力も使います。技法を覚えるだけではないので大変な部分もありますが、自分だけのオリジナルな作品をつくる喜び、達成感もあります。私たちもみなさんが個性を発揮して生まれる作品を、毎回楽しみにしています。

来月は藍染ですよ~!

 

松本陽菜

 

 

 

 

 


板締め絞りと縫い絞りの基本 | ユーカリ、ピラカンサスで草木染 

2017.06.08

カテゴリ:インストラクター養成講座

6月からインストラクター養成講座の中級コースが始まりました。

一日目の授業では、板締め絞りと縫い絞りの基本を学びます。

まずは材料の下地処理から始め、同時に植物を刻んで煮出す作業も行います。

今回使った植物は、土日クラスはユーカリ、月火クラスはピラカンサスです。

こちらはユーカリです。授業の数日前に「剪定するのでいりませんか」と昔フリースタイル講座に通われていた元生徒さんが声をかけてくださって、急遽授業で使わせていただくことにしました。ユーカリはアロマオイルなどにも使われ、刻んでいるだけでも本当にいい香りがしてきて、さらにお鍋で煮出すと染め場中にいい香りが漂いました。「あぁいい匂い~」と言って、何度もお鍋の中の香りを嗅いでいる方もいました(^^)!

 

こちらがピラカンサスです。

ピラカンサスは秋ごろに真っ赤な実がたくさん実るバラ科の植物です。枝から鋭いトゲが生えているので、ときどき「痛っ」となりながら刻みました。

 

染液が出来たら、絞り作業です。

板締め絞りはその名の通り、板で生地を挟んで締めて染めると、板の形の模様が染まる技法です。まずは基本を学ぶということで、全員が麻の大判ストールを四角の板を使って板締め絞りをしました。ずれたり歪まないように注意しながらストールを板で締めたら、それを染液に浸けて染めていきます。

鉄媒染をして板を外すと・・・

きれいに板の形が出ました~!

さらに板の形に白く抜けた部分を染めて完成です。

こちらはユーカリで染めた土日クラスのみなさんの作品です。ユーカリはミョウバン媒染では優しい黄色味のベージュですが、鉄媒染をすると鉄分に強く反応して黒に近い濃い色に染まります。ベースの黒に優しい黄色と白のコントラストがいい感じです!

こちらはピラカンサスで染めた月火クラスのみなさんの作品です。この日のピラカンサスは、ミョウバン媒染でかわいいオレンジ色が染まりました。鉄媒染では茶系です。土日クラスのユーカリとはまた印象が違って、女性らしい印象のストールになりました!

 

板締め絞りの次は縫い絞りです。縫い絞りは糸で線や模様の形に沿って縫い、その縫い目を引き締めて染める技法です。縫い絞りの技法にもいろいろな種類があり、縫い方によって様々な模様が出来ますが、今回は基本の「平縫い巻き上げ絞り」と「平縫い帽子絞り」をメインに練習していただきました。

染める教材はTシャツです。各自どこに絞りを入れるかデザインを考え、下描きをしてから糸で縫っていきます。その後縫った糸を引っ張って引き締め、巻き上げという作業を施します。いくつも絞りを入れた人は、縫う作業がなかなか終わらず大変でした。

絞りができたら染液に浸けて染め、さらにお好みで鉄媒染もします。部分的に鉄媒染をしたり、逆に全体は鉄媒染をして絞りの部分だけ元の色を残したりすることもできます。

では、みなさんの作品を紹介しましょう!まずはユーカリで染めた土日クラスの方の作品から。

こちらは3期生唯一の男性の作品です。「縫うのが苦手だから模様はシンプルに2つだけにします」ということで、胸元には丸い帽子絞り、左の袖口に巻き上げ絞りをされました。絞りの模様、ばっちりきれいに出来ていますね!しっかり鉄媒染されたので、黒に近い濃いグレーになりました。ユーカリの色と模様がきれいに出て、ご本人も満足気でした(^^)!

 

こちらの方は、裾の方に小さめの丸を並べたデザインです。帽子絞りで水玉が並んでいるようにして、一つだけを巻き上げ絞りにしているのがおしゃれですね!小さい模様は絞りの作業もやりにくくて大変なのですが、きれいに模様が出ています。縫い目も細かく均一で、丁寧な作業が作品に表れています!

こちらの方は全体はユーカリのミョウバン媒染の色で残し、絞りを施した部分だけを鉄媒染されました。こんな優しい色合いもいいですね~。絞りを胸元と腰の部分に大胆に入れているのも素敵です!

 

続いてはピラカンサスで染めた月火クラスのみなさんの作品です。

全体を鉄媒染し、良いこげ茶色に染まっています。中央に大きな円の絞り模様、インパクトがあっていいですね!袖口には縄目のような模様に染まる「巻き縫い引き締め絞り」をされました。初めてなのに、とてもきれいに模様が出ていました!

 

こちらの作品は、紋のように一つだけ首の後ろの部分に巻き上げ絞りを入れています。全体は鉄媒染して巻き上げ絞りの部分だけミョウバン媒染のオレンジ色を残したのが、良いポイントになってますね!前後に入っているラインは、「平縫い引き締め絞り」です。細いラインが効いています!

 

こちらの方は、大小さまざまな丸がたくさん!前だけでなく後にも模様を入れられたので、絞り作業はとっても大変でした。でも最後まで頑張った甲斐があって、とてもかわいい作品が出来ましたね!

 

この日は2日分の材料の下地処理から始まり、植物を刻んで染液を作り、板締め絞りと縫い絞りをするという、かなりハードなスケジュールでした。特に縫い絞りの最後の工程では、口数が少なくなる方も…(^^;)本当にお疲れさまでした!

 

ひとつひとつ技法を覚えていく中で「こんなことも出来るんじゃないか」とアイデアが湧いてきたり、家族や友達に染めてほしいと依頼を受けたり、復習を兼ねてさっそく自宅でも制作したり。自宅で制作した作品や作業風景を、クラスでグループLINEをつくってその中で紹介し合ったりもされています。

1・2期生以上に意欲的な方が多く、みなさんのそんな姿ややり取りを見ていて、私たちはとてもうれしく頼もしい気持ちです!

 

松本陽菜

 


2色の麻座布団生地と輪ゴム絞りの麻ランナー

2017.04.13

カテゴリ:インストラクター養成講座

4月の2日目の授業では、ミョウバン媒染と鉄媒染で2色に染める座布団用の麻生地、そして輪ゴムを使った絞り染による麻のランナーが課題作品です。

生地の下地処理は1日目に済ませておいたので、植物を刻んで煮出し染液を作る作業から始めます。

今日の植物は、月桂樹です。自宅の庭から採集してきました。

 

みんなでハサミを使って細かく刻みます。

太い枝はノコギリやなたも使います。

フレッシュな月桂樹は、甘くてちょっとスパイシーなとてもいい香り!

大鍋でぐつぐつ煮出して、染液が出来上がりました。

座布団用の麻生地を浸けると、優しくて澄んだ黄色です。

染まった生地を半分に切って、一枚はミョウバン媒染の黄色で仕上げ、もう一枚は鉄媒染をします。

鉄媒染では、オリーブグリーンやグレーに染まりました。

染める濃度によって微妙に色合いが違い、面白いですね。

きれいにアイロンがけをしたら、プロの座布団のお仕立てに出します。来月には自分で染めた生地が、立派な座布団に仕上がってくる予定。みなさん、お楽しみに~!

 

続いて、麻のランナーを輪ゴムを使って絞り染します。

絞りを施した生地を染液に浸けて、全体を染めます。

1日目のタマネギの染液が残っていたので、タマネギで染めた人もいます。

それを部分的に鉄媒染します。

きれいに染め分けることができました!

輪ゴムを解くと…

白い曲線が入り、きれいに染め上がりました!

同じ技法でも、みなさんそれぞれ違った曲線が出ていて面白いですね。

並べてみると、模様が繋がって一つのアート作品のよう!

 

最後に色見本帳づくりもしました。色見本帳は、毎回植物ごとにシルクと麻の生地をそれぞれミョウバン媒染、鉄媒染、銅媒染で染めます。素材や媒染剤による色の違いがよく分かり、どの季節にどんな植物で染めたのかも記録に残ります。

これは月桂樹の色見本です。

 

朝10:00から夕方5:00まで作業をし、初めてのことだらけで大変だったかと思いますが、みなさん「充実してるね~」「すでに来月の授業が楽しみ!」とおっしゃっていました。「忘れないうちに自宅で復習したい」ということで、下地処理の助剤や媒染剤を購入していかれた方も数人いらっしゃいましたよ。

みなさん意欲的!

 

出身も年齢も経歴もさまざまな受講生が集まり、今期も楽しくなりそうです!

これから約一年間、みなさんどうぞよろしくお願いいたします!

来月、またお待ちしていますね~

 

 

ののはな草木染アカデミー講師 松本陽菜

 

 

 

 


第3期 草木染インストラクター養成講座 始まりました!

2017.04.13

カテゴリ:インストラクター養成講座

4月から第3期インストラクター養成講座が始まりました!

今期の受講生はなんと10代から60代まで幅広い年齢層で、通学部9名、通信部2名の計11名となりました。そして1・2期生に比べて遠方から参加される方も増えました。京都北部の舞鶴や岐阜県、長野県、福井県などから、宿泊して通学部に通われます!

月火クラスの初日の授業には、スクーリングとして通信部の受講生も愛知県からご参加されました。

 

初日の授業では、まず講義で草木染の基礎知識を学びます。

1時間ほどかけて、植物染料と化学染料の違いや、繊維、媒染剤などについて学びます。

1・2期生でもそうでしたが、実技だけでなく理論で知識を学ぶことで、これまでに草木染の経験がある方は特に「上手くいかなかった理由がわかった」「疑問に思っていたことがわかった」とおっしゃっていました。

 

講義の後はさっそく制作に取り掛かります。

一日目に作る課題作品は、ぼかし染めのシルクストールです。

染料にする植物は、タマネギの皮を使いました。

真剣な眼差しで、ぼかし染めのやり方を聞いているみなさん。

「初めからけっこう難しいんですね」という声も…。

でも、みなさんきれいなぼかし染めのストールが出来ましたよ!

アイロンがけと房の始末をして完成です。

仕上がったストールを巻いて、記念撮影。

実際にストールを巻いてみると、淡い黄色から濃い黄色まで色合いに表情が生まれて、ぼかし染めがとても効果的ですね!

 

講師の私たちも初日はドキドキ緊張しましたが、一日があっという間に終わったような感覚でした。

 

 

ののはな草木染アカデミー講師 松本陽菜

 

 

 

 


「草木染教室作品展」は盛況のうちに終了

2017.04.09

カテゴリ:展示会、期間限定ショップ

「草木染教室作品展」は、おかげ様で、盛況のうちに終了しました。

2017年草木染教室作品展ポーチやハンカチ

2017年草木染教室作品展。人気のストール

桜が咲くのが一週間ほど遅れ、お花見と一緒に作品展にということができなかった今回。

最終日でようやく7分咲ぐらいでしたが、例年以上に来場者が多かったです。

2017年草木染教室作品展。麻の暖簾

2017年草木染教室作品展。服やパラソル

ご来場いただいたみなさま、ありがとうございました。

また、お会いできる日を楽しみにしています。

 

また、今回は毎日新聞、洛南タイムス新聞に作品展の記事が掲載され、

「新聞見ました」というお客様や、お問合せのお電話も多くありました。

2017年4月4日毎日新聞記事、草木染教室作品展 2017年4月2日洛南タイムス記事、草木染教室作品展

 

草木染の作品を見て自分もやってみたいというお客様も、草木染体験に申し込まれていきました。

 

草木染体験は、草木染教室の生徒さんたちと一緒に、大判ストールを季節の草木染で染めます。

これまで参加された方は、「身近な植物からこんなきれいな色が染まるのか!」と驚かれます。体験に参加してから草木染教室に参加される方も多いのです。

そんな「草木染体験」のご案内は → こちらをクリック


玉川堤(京都・井手町)の桜は三分咲き~五分咲き 2017年4月5日撮影

2017.04.05

カテゴリ:展示会、期間限定ショップ, 工房やまわりのできごと, 草木染教室

JR玉水駅から徒歩すぐの玉川堤(京都・井手町)の桜は2017年4月5日現在、三分咲き~五分咲きです。

いつもの年より1週間ほど遅い開花状況ですが、ようやく咲いてきましたね。

玉川堤(京都・井手町)の桜、2017年4月5日撮影

玉川堤(京都・井手町)の桜、2017年4月5日撮影

玉川堤(京都・井手町)の桜、2017年4月5日撮影

 

玉川堤近く、ののはな草木染アカデミーにて「草木染教室作品展」を4月6日(木)まで開催しています。
草木染の作品を展示販売しています。玉川堤の桜並木から地蔵禅院のしだれ桜への道すがら、どうぞ、ののはな草木染アカデミーへお立ち寄りください。

2017教室作品展案内はがき

  • ・期間:2017年3月31日(金)~4月6日(木)
  • ・時間:10時~16時(最終日12時まで)
  • ・場所:ののはな草木染アカデミー(※下の地図の場所です)
  • ・住所:京都府綴喜郡井手町井手宮ノ本73-5
  • ・電話:0774-29-3337

ののはな草木染アカデミーの地図


インストラクター養成講座第2期生 修了制作のバッグ完成!

2017.03.06

カテゴリ:インストラクター養成講座

2016年12月と2017年1月の計4日間の授業で制作した第2期インストラクター養成講座の修了制作作品が、バッグに仕立て上がり完成しました!

修了制作は模様などのデザインも用いる技法も自由なので、受講生ひとりひとりの個性が溢れた作品となりました。

バッグに仕立て上がった作品を、お一人ずつ紹介していきます。

 

まずこちらはMさんの作品。

 

表と裏で全然違うデザインになっています。

ベースの布はすべてビワで染めていて、赤い部分はミョウバン媒染、その他のこげちゃ色の部分は鉄媒染で染めています。深みのある赤色の斜めの切り替えがとてもおしゃれなアクセントになっています。

修了制作で全員が使用する布は、表がスエードの様に起毛していて裏面はつるっとしているという珍しい麻生地です。表面と裏面で発色や表情が異なる面白い布なので、Mさんはその特徴を生かして底の部分や斜めに切り替えを入れるデザインにされました。刺繍やフェルティング、着抜技法で入れた模様も、Mさんらしく可愛らしい仕上がりです。

 

つづいてこちらはTさんの作品です。

 

花と果実がいっぱいの「花園」のようなバッグにしたい、そんな想いでこの修了制作に取り組まれたTさん。

ベースの布を染めるのに使った植物は栗のいがです。黒い部分は鉄媒染、底のベージュ色は銅媒染で染めています。栗のいがで無地に染めた後、着抜技法で模様を描き、最後に刺繍やフェルティングを施して彩り豊かな仕上がりとなりました。

この作品で染めに使っている植物は、栗のいがの他に、ウメノキゴケや茜、キバナコスモス、藍、桜、クチナシなどなど多種類。たくさんの植物を使って彩り豊かな、まさに「花園」が完成しました。

 

続いての作品はNさんです。

 

Nさんは、同じ図案を異なる技法で表現したデザインです。

表面は板締め絞りの技法で丸い模様が残るように染め、その丸い模様の中をビワと栗のいがでピンクから淡い黄色のグラデーションに染めています。技術のいる染め方ですが、きれいなグラデーションに染まっていますね!両サイドのラインは、茜などで草木染したウール糸で刺繍をしています。

裏面は同じ図案を縫い絞りの技法で染めています。

陰と陽を表しているような、夜空のお月様のようにも見えて、シックな雰囲気の作品となりました。

 

こちらはKさんの作品です。

 

Kさんの作品は、シンプルかつ画面をいっぱいに使ったダイナミックな仕上がりとなりました。

でも染めの段階では、とっても緻密な作業の積み重ねでした。この写真では分かりにくいのですが、中心の小さい四角から一番外側の大きな四角の模様まで、10回近く染液の濃度や媒染剤を変えながら板締め絞りの技法で染め重ねをしているのです。

初めにデザイン案を発表してもらった時はイメージ通りに染められるか少し心配でしたが、大きな失敗なく両面を染め上げることができました。

最後にフェルティング技法でウール糸と原毛を施し、よりダイナミックで奥行きのある作品になりました。

 

こちらはOさんの作品です。

 

修了制作の授業が終わった数日後に、モロッコ旅行に行くことになっていたOさん。モロッコのガイドブックを見てイメージを膨らませながら作業を進められていたのですが、モロッコの風景を切り取ったかのような作品に仕上がりました。

バッグの表面にはアラブをイメージするような文様と砂漠を歩く3頭のラクダ、裏面には蜘蛛の巣に落ちる葉っぱと2匹の小さなてんとう虫がいます。

ご自身は表現したいことをどのように一つの作品にまとめるか悩みながら制作されていたのですが、とてもOさんらしい世界観が表現された面白い作品になったと思います。

 

こちらはWさんの作品です。

 

不遇な生い立ちでありながら気品漂う作品を生み出した「ココシャネル」をテーマに制作されました。

栗のいがの鉄媒染で黒く染めた布に、全体に着抜技法で市松のダイヤ柄を描き、その上からシャネルのアイコンであるNo.5の香水瓶やキルティングバッグ、カメリアなどのモチーフを施しています。

刺繍とフェルティングで施したそれぞれのモチーフの表現力が、本当に素晴らしい!

Wさんは草木染の従来の「和」のイメージではなく、鮮やかでポップなイメージの表現をしたい、とおっしゃっていました。まさに一般的な草木染のイメージにはない、Wさんの想いと個性が発揮された作品となりました。

 

最後に紹介する作品はHさんです。

 

こちらも、本当にHさんらしさいっぱいの作品に仕上がりました。

ベースの布は、ビワと栗のいがでピンク色、ベージュ、茶色に染め分け、その上から伝統文様である分銅繋ぎを着抜技法で描いています。その上からご自宅にあるというサクランボの木や分銅を、さまざまな草木染の糸で刺繍されました。

Hさんはいつも、思い入れのあるものや思い出を作品に込めて制作されます。そんなお人柄がにじみ出ているところが、Hさんの作品の素晴らしいところだと思います。

 

実はあともう1人Aさんの作品があるのですが、作品の提出が少し遅れちょうど今バッグの仕立てに出しているところなので、ご紹介できませんでした。でも2期生で唯一の男性Aさんの作品も、きっとAさんらしい良い作品に仕上がることだろうと、完成を楽しみにしています。

 

2期生の修了制作は、3/31(金)~4/6(木)にアカデミーで開催する「草木染教室作品展」で展示いたします。

ぜひ多くの方に2期生の集大成をご覧頂きたいと思います。

(「草木染教室作品展」の詳細は、近日中にホームページでご案内いたします)

 

 

※「2017年度 第3期インストラクター養成講座」 お申込み締め切りは3月15日(水)です

 詳細はこちらから→http://kyoto-nonohana.jp/lp/

 

 

インストラクター養成講座 講師

松本陽菜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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