スタッフブログ

ののはなスタッフのブログです。

インストラクター養成講座 | 2色の麻座布団生地と輪ゴム絞りの麻ランナー

2017.04.13

カテゴリ:インストラクター養成講座

4月の2日目の授業では、ミョウバン媒染と鉄媒染で2色に染める座布団用の麻生地、そして輪ゴムを使った絞り染による麻のランナーが課題作品です。

生地の下地処理は1日目に済ませておいたので、植物を刻んで煮出し染液を作る作業から始めます。

今日の植物は、月桂樹です。自宅の庭から採集してきました。

 

みんなでハサミを使って細かく刻みます。

太い枝はノコギリやなたも使います。

フレッシュな月桂樹は、甘くてちょっとスパイシーなとてもいい香り!

大鍋でぐつぐつ煮出して、染液が出来上がりました。

座布団用の麻生地を浸けると、優しくて澄んだ黄色です。

染まった生地を半分に切って、一枚はミョウバン媒染の黄色で仕上げ、もう一枚は鉄媒染をします。

鉄媒染では、オリーブグリーンやグレーに染まりました。

染める濃度によって微妙に色合いが違い、面白いですね。

きれいにアイロンがけをしたら、プロの座布団のお仕立てに出します。来月には自分で染めた生地が、立派な座布団に仕上がってくる予定。みなさん、お楽しみに~!

 

続いて、麻のランナーを輪ゴムを使って絞り染します。

絞りを施した生地を染液に浸けて、全体を染めます。

1日目のタマネギの染液が残っていたので、タマネギで染めた人もいます。

それを部分的に鉄媒染します。

きれいに染め分けることができました!

輪ゴムを解くと…

白い曲線が入り、きれいに染め上がりました!

同じ技法でも、みなさんそれぞれ違った曲線が出ていて面白いですね。

並べてみると、模様が繋がって一つのアート作品のよう!

 

最後に色見本帳づくりもしました。色見本帳は、毎回植物ごとにシルクと麻の生地をそれぞれミョウバン媒染、鉄媒染、銅媒染で染めます。素材や媒染剤による色の違いがよく分かり、どの季節にどんな植物で染めたのかも記録に残ります。

これは月桂樹の色見本です。

 

朝10:00から夕方5:00まで作業をし、初めてのことだらけで大変だったかと思いますが、みなさん「充実してるね~」「すでに来月の授業が楽しみ!」とおっしゃっていました。「忘れないうちに自宅で復習したい」ということで、下地処理の助剤や媒染剤を購入していかれた方も数人いらっしゃいましたよ。

みなさん意欲的!

 

出身も年齢も経歴もさまざまな受講生が集まり、今期も楽しくなりそうです!

これから約一年間、みなさんどうぞよろしくお願いいたします!

来月、またお待ちしていますね~

 

 

ののはな草木染アカデミー講師 松本陽菜

 

 

 

 


第3期 草木染インストラクター養成講座 始まりました!

2017.04.13

カテゴリ:インストラクター養成講座

4月から第3期インストラクター養成講座が始まりました!

今期の受講生はなんと10代から60代まで幅広い年齢層で、通学部9名、通信部2名の計11名となりました。そして1・2期生に比べて遠方から参加される方も増えました。京都北部の舞鶴や岐阜県、長野県、福井県などから、宿泊して通学部に通われます!

月火クラスの初日の授業には、スクーリングとして通信部の受講生も愛知県からご参加されました。

 

初日の授業では、まず講義で草木染の基礎知識を学びます。

1時間ほどかけて、植物染料と化学染料の違いや、繊維、媒染剤などについて学びます。

1・2期生でもそうでしたが、実技だけでなく理論で知識を学ぶことで、これまでに草木染の経験がある方は特に「上手くいかなかった理由がわかった」「疑問に思っていたことがわかった」とおっしゃっていました。

 

講義の後はさっそく制作に取り掛かります。

一日目に作る課題作品は、ぼかし染めのシルクストールです。

染料にする植物は、タマネギの皮を使いました。

真剣な眼差しで、ぼかし染めのやり方を聞いているみなさん。

「初めからけっこう難しいんですね」という声も…。

でも、みなさんきれいなぼかし染めのストールが出来ましたよ!

アイロンがけと房の始末をして完成です。

仕上がったストールを巻いて、記念撮影。

実際にストールを巻いてみると、淡い黄色から濃い黄色まで色合いに表情が生まれて、ぼかし染めがとても効果的ですね!

 

講師の私たちも初日はドキドキ緊張しましたが、一日があっという間に終わったような感覚でした。

 

 

ののはな草木染アカデミー講師 松本陽菜

 

 

 

 


「草木染教室作品展」は盛況のうちに終了

2017.04.09

カテゴリ:展示会、期間限定ショップ

「草木染教室作品展」は、おかげ様で、盛況のうちに終了しました。

2017年草木染教室作品展ポーチやハンカチ

2017年草木染教室作品展。人気のストール

桜が咲くのが一週間ほど遅れ、お花見と一緒に作品展にということができなかった今回。

最終日でようやく7分咲ぐらいでしたが、例年以上に来場者が多かったです。

2017年草木染教室作品展。麻の暖簾

2017年草木染教室作品展。服やパラソル

ご来場いただいたみなさま、ありがとうございました。

また、お会いできる日を楽しみにしています。

 

また、今回は毎日新聞、洛南タイムス新聞に作品展の記事が掲載され、

「新聞見ました」というお客様や、お問合せのお電話も多くありました。

2017年4月4日毎日新聞記事、草木染教室作品展 2017年4月2日洛南タイムス記事、草木染教室作品展

 

草木染の作品を見て自分もやってみたいというお客様も、草木染体験に申し込まれていきました。

 

草木染体験は、草木染教室の生徒さんたちと一緒に、大判ストールを季節の草木染で染めます。

これまで参加された方は、「身近な植物からこんなきれいな色が染まるのか!」と驚かれます。体験に参加してから草木染教室に参加される方も多いのです。

そんな「草木染体験」のご案内は → こちらをクリック


玉川堤(京都・井手町)の桜は三分咲き~五分咲き 2017年4月5日撮影

2017.04.05

カテゴリ:展示会、期間限定ショップ, 工房やまわりのできごと, 草木染教室

JR玉水駅から徒歩すぐの玉川堤(京都・井手町)の桜は2017年4月5日現在、三分咲き~五分咲きです。

いつもの年より1週間ほど遅い開花状況ですが、ようやく咲いてきましたね。

玉川堤(京都・井手町)の桜、2017年4月5日撮影

玉川堤(京都・井手町)の桜、2017年4月5日撮影

玉川堤(京都・井手町)の桜、2017年4月5日撮影

 

玉川堤近く、ののはな草木染アカデミーにて「草木染教室作品展」を4月6日(木)まで開催しています。
草木染の作品を展示販売しています。玉川堤の桜並木から地蔵禅院のしだれ桜への道すがら、どうぞ、ののはな草木染アカデミーへお立ち寄りください。

2017教室作品展案内はがき

  • ・期間:2017年3月31日(金)~4月6日(木)
  • ・時間:10時~16時(最終日12時まで)
  • ・場所:ののはな草木染アカデミー(※下の地図の場所です)
  • ・住所:京都府綴喜郡井手町井手宮ノ本73-5
  • ・電話:0774-29-3337

ののはな草木染アカデミーの地図


インストラクター養成講座第2期生 修了制作のバッグ完成!

2017.03.06

カテゴリ:インストラクター養成講座

2016年12月と2017年1月の計4日間の授業で制作した第2期インストラクター養成講座の修了制作作品が、バッグに仕立て上がり完成しました!

修了制作は模様などのデザインも用いる技法も自由なので、受講生ひとりひとりの個性が溢れた作品となりました。

バッグに仕立て上がった作品を、お一人ずつ紹介していきます。

 

まずこちらはMさんの作品。

 

表と裏で全然違うデザインになっています。

ベースの布はすべてビワで染めていて、赤い部分はミョウバン媒染、その他のこげちゃ色の部分は鉄媒染で染めています。深みのある赤色の斜めの切り替えがとてもおしゃれなアクセントになっています。

修了制作で全員が使用する布は、表がスエードの様に起毛していて裏面はつるっとしているという珍しい麻生地です。表面と裏面で発色や表情が異なる面白い布なので、Mさんはその特徴を生かして底の部分や斜めに切り替えを入れるデザインにされました。刺繍やフェルティング、着抜技法で入れた模様も、Mさんらしく可愛らしい仕上がりです。

 

つづいてこちらはTさんの作品です。

 

花と果実がいっぱいの「花園」のようなバッグにしたい、そんな想いでこの修了制作に取り組まれたTさん。

ベースの布を染めるのに使った植物は栗のいがです。黒い部分は鉄媒染、底のベージュ色は銅媒染で染めています。栗のいがで無地に染めた後、着抜技法で模様を描き、最後に刺繍やフェルティングを施して彩り豊かな仕上がりとなりました。

この作品で染めに使っている植物は、栗のいがの他に、ウメノキゴケや茜、キバナコスモス、藍、桜、クチナシなどなど多種類。たくさんの植物を使って彩り豊かな、まさに「花園」が完成しました。

 

続いての作品はNさんです。

 

Nさんは、同じ図案を異なる技法で表現したデザインです。

表面は板締め絞りの技法で丸い模様が残るように染め、その丸い模様の中をビワと栗のいがでピンクから淡い黄色のグラデーションに染めています。技術のいる染め方ですが、きれいなグラデーションに染まっていますね!両サイドのラインは、茜などで草木染したウール糸で刺繍をしています。

裏面は同じ図案を縫い絞りの技法で染めています。

陰と陽を表しているような、夜空のお月様のようにも見えて、シックな雰囲気の作品となりました。

 

こちらはKさんの作品です。

 

Kさんの作品は、シンプルかつ画面をいっぱいに使ったダイナミックな仕上がりとなりました。

でも染めの段階では、とっても緻密な作業の積み重ねでした。この写真では分かりにくいのですが、中心の小さい四角から一番外側の大きな四角の模様まで、10回近く染液の濃度や媒染剤を変えながら板締め絞りの技法で染め重ねをしているのです。

初めにデザイン案を発表してもらった時はイメージ通りに染められるか少し心配でしたが、大きな失敗なく両面を染め上げることができました。

最後にフェルティング技法でウール糸と原毛を施し、よりダイナミックで奥行きのある作品になりました。

 

こちらはOさんの作品です。

 

修了制作の授業が終わった数日後に、モロッコ旅行に行くことになっていたOさん。モロッコのガイドブックを見てイメージを膨らませながら作業を進められていたのですが、モロッコの風景を切り取ったかのような作品に仕上がりました。

バッグの表面にはアラブをイメージするような文様と砂漠を歩く3頭のラクダ、裏面には蜘蛛の巣に落ちる葉っぱと2匹の小さなてんとう虫がいます。

ご自身は表現したいことをどのように一つの作品にまとめるか悩みながら制作されていたのですが、とてもOさんらしい世界観が表現された面白い作品になったと思います。

 

こちらはWさんの作品です。

 

不遇な生い立ちでありながら気品漂う作品を生み出した「ココシャネル」をテーマに制作されました。

栗のいがの鉄媒染で黒く染めた布に、全体に着抜技法で市松のダイヤ柄を描き、その上からシャネルのアイコンであるNo.5の香水瓶やキルティングバッグ、カメリアなどのモチーフを施しています。

刺繍とフェルティングで施したそれぞれのモチーフの表現力が、本当に素晴らしい!

Wさんは草木染の従来の「和」のイメージではなく、鮮やかでポップなイメージの表現をしたい、とおっしゃっていました。まさに一般的な草木染のイメージにはない、Wさんの想いと個性が発揮された作品となりました。

 

最後に紹介する作品はHさんです。

 

こちらも、本当にHさんらしさいっぱいの作品に仕上がりました。

ベースの布は、ビワと栗のいがでピンク色、ベージュ、茶色に染め分け、その上から伝統文様である分銅繋ぎを着抜技法で描いています。その上からご自宅にあるというサクランボの木や分銅を、さまざまな草木染の糸で刺繍されました。

Hさんはいつも、思い入れのあるものや思い出を作品に込めて制作されます。そんなお人柄がにじみ出ているところが、Hさんの作品の素晴らしいところだと思います。

 

実はあともう1人Aさんの作品があるのですが、作品の提出が少し遅れちょうど今バッグの仕立てに出しているところなので、ご紹介できませんでした。でも2期生で唯一の男性Aさんの作品も、きっとAさんらしい良い作品に仕上がることだろうと、完成を楽しみにしています。

 

2期生の修了制作は、3/31(金)~4/6(木)にアカデミーで開催する「草木染教室作品展」で展示いたします。

ぜひ多くの方に2期生の集大成をご覧頂きたいと思います。

(「草木染教室作品展」の詳細は、近日中にホームページでご案内いたします)

 

 

※「2017年度 第3期インストラクター養成講座」 お申込み締め切りは3月15日(水)です

 詳細はこちらから→http://kyoto-nonohana.jp/lp/

 

 

インストラクター養成講座 講師

松本陽菜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


桜の枝で、草木染|今日の草木染教室(フリースタイル講座)

2017.02.12

カテゴリ:草木染教室

今日の草木染教室(フリースタイル講座)は桜で染めました。

桜で草木染したストール、手ぬぐい

昔から「桜切るバカ、梅切らぬバカ」といい、梅は切ったほうがよく育ち、桜は切るとそこから痛みやすく切らないほうがいいことをあらわした諺です。

そんな訳で、桜はあまり切られることがなく、貴重な植物ですが、 今日の桜は長岡京市の生徒さんが近くのマンションの敷地で、たくさん切られるのを、もらってきたそうです。

桜の枝で草木染、色はピンク色、オレンジ色 桜の枝で草木染、枝を煮出します

 

桜の枝は5cmくらいに切って、煮出して草木染にしました。

綿や麻はピンク色、鉄媒染であずき色、シルクはオレンジ系のピンク色、鉄媒染でブルーグレー色でした。

「桜はやっぱりいいね」とついつい染める作品が増えていく様子。ぼかし染めにしたり、洗濯ばさみで絞りをしたり、生徒さんも楽しんだ一日でした。

桜で草木染したミニタオル 桜で草木染した手ぬぐい

桜で草木染したシルク生地

 

ののはな草木染アカデミー フリースタイル講座(草木染教室)

講師 松本 拓美

 

【草木染インストラクター養成講座】受講生募集中

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http://kyoto-nonohana.jp/lp/

草木染インストラクター養成講座は草木染の様々な知識や技術、表現方法を、実習と座学で基礎から応用技術まで段階を踏んで習得することができます。

技術を習得した先には、アカデミー認定インストラクターの資格を取得して草木染教室を開講したり、ワークショップを開催できます。

動画で学べる通信部もあり、遠方の方でも学んでいただけます。

http://kyoto-nonohana.jp/lp/


草木染した糸で織をしました!

2017.01.26

カテゴリ:草木染教室

今月から3月にかけて、フリースタイル講座の各クラスで織をすることになりました。

昨年、普段とは違ったこともできたら面白いかなと思って草木染した糸で織の見本を作ってみたところ、多くの方から「織もやってみたい!」とのご要望がありました。そこで「咲きおり」という卓上の織機を導入して、全クラスで織をすることになったのです。

まずは10月から12月にかけて、自分の好きな色で綿の糸を染めていただきました。

普段は布やストールなどを染めているので、糸の扱いに慣れるまでちょっと手間取る方も・・・。輪ゴムなどで絞って防染し、染めていきます。

草木の染液で染めた後、さらに絞りを加えて鉄媒染もします。

そうすると染め上がりはこんな風に、3色の絣染になります。これは梅の色です。

こちらは栗のいがで染めました。

糸染めはほとんどの生徒さんが初めてでしたが、ひとりひとり違った表情に染まって「糸も染められるなんて嬉しい!」「糸染めも面白いね」とみなさん楽しんでいらっしゃいました。

染め上がった糸は乾かしてから次の月の教室時に持ってきていただき、糸巻きもしました。

糸巻きができたらようやく織の準備完了です。

 

 

まずは自分が織りたいサイズに合わせて、タテ糸を織機にかけていきます。

通常の織機はタテ糸の整経だけでとても大変ですが、この卓上織機はすごく使いやすく作られているので、初めて織をする方でも大きなトラブルもなくタテ糸の整経ができました。

 

それではいよいよ織っていきます。

こちらの生徒さんの糸は高野槇で染めています。優しいピンク色とグレーの中にところどころ白い模様のアクセントがかわいいです。

こちらの方たちはコチニールで染められました。同じ染料でも染める時の絞り方がひとりひとり違うので、織った時の色の出方や模様がさまざまで面白いです!

こちらはログウッドの色です。シックな紺色にブルーと白が入って素敵ですね。

こちらはナンキンハゼの色です。ナンキンハゼは鉄媒染によく反応して黒く染まるので、色のコントラストがはっきり出て面白い模様になっています。

こちらの生徒さんは、イヌマキで染めた糸で織りながらところどころに栗のいがで染めた糸も織り込まれていました。

 

朝10時から作業を始めて、午後4時ぐらいにはみなさん40~60cmを織り上げられました。

タテヨコ同じ糸を使った平織で織の技法としてはいちばんオーソドックスなやり方ですが、さまざまな色合い・模様の作品が織り上がりました!

織り上がった作品はランナーやランチョンマットなどの敷物にしたり、染めた布と組み合わせてバッグにされる方も多くいます。バッグにする方は、来月以降の教室でもう1枚織り上げます。

バッグに仕立てた見本がこちら。自分で糸から草木染して織った布のバッグなんて、とても価値のある作品になりますね!

 

まだこれから5クラスで織をやることになっています。

みなさんの作品の完成が楽しみです♪

 

講師 松本陽菜

 

 

 

 

 


草木染インストラクター養成講座 いよいよ修了制作!

2016.12.14

カテゴリ:インストラクター養成講座

12月の授業は、いよいよ集大成となる修了制作です。

修了制作のテーマは、

「初級コースから上級コースまで学んできた様々な技法や表現方法を組み合わせて、バッグのためのテキスタイルを制作する」

です。

この2種類のバッグのいずれかの形を選び、各自が自由にデザインや用いる技法を決めて制作を進めていきます。

 

まずは各自考えてきたデザイン案を発表してもらいました。

「あれもやりたいけどこれもやりたいしどうしよう・・・」と最初は考えがまとまらない人もいましたが、お一人ずつ相談しながらデザインや技法を決めていきました。

ある程度デザインのイメージが決まったら、まずは生地を染めていきます。無地に染める人もいれば、2~3色に染める人、絞りをする人など、デザインによって様々です。

今回染めに使う植物は、栗とビワになりました。

こちらは栗。ミョウバン媒染だとキャメル色になり、鉄媒染だと濃いグレーから黒に近い濃い色まで染まります。バッグになるということで、鉄媒染で黒っぽい色に染めた方がけっこう多くいました。

こちらはビワです。ビワはこの時期が一番赤味が強くなります。

 

では、みなさんの制作過程を紹介していきます。

こちらはHさん。細いラインの平縫い絞りを施して全体をビワでサーモンピンク色に染めてから、縫い絞りのラインを境目に栗で重ね染めされました。こげ茶色の部分は鉄媒染のぼかし染をしています。3色のトーンが温かみのある色合いですね。

この後、全体に着抜技法で模様を入れていきます。模様が入ると印象がぐっと変わりそうです!

 

こちらはAさん。バッグの表と裏のデザインを変えるそうです。

まだデザインに迷っていらっしゃるようでしたが、この後この生地がどうなっていくのか楽しみです!

 

こちらはNさん。バッグの表と裏で、技法を変えるそうです。片方は縫い絞り、もう片方は板締め絞りで染めた後に着抜技法で模様を入れるとのこと。絞りを施した後、栗の鉄媒染で真っ黒になるまで繰り返し染め重ねていました。

途中思わぬトラブルもありましたが、縫い絞りも板締め絞りも美しい染め上がりになりました!写真を撮り損ねていたので、次回撮らせてもらいます。

 

つづいてはKさん。Kさんの染めは一番大変でした!写真に写っている小さい四角から生地いっぱいの大きさの四角まで、板のサイズを徐々に大きくして何度も板締め絞りの技法で染め重ねていくのです。また板を変えるたびに少しずつ濃く染まるように染液や媒染剤の濃度も調整しなければならないので、私もつきっきりで一緒に染めました。

左が途中で、右が染め上がりです。染めている最中は何回染め重ねていたのか分からないくらい必死でしたが、写真を見てみると8回は板を変えて染め重ねしていますね。無事に染め上がってよかった!この後どんな技法を加えていくかも楽しみです!

 

こちらはMさん。斜めに切り替えを入れて、それぞれの部分の色や模様を変えるそうです。

生地はビワで染められました。ミョウバン媒染の渋みのある赤色(右写真の右端)と、鉄媒染のあずき色のようなこげ茶、両方の色を使われます。鉄媒染した生地には、着抜技法やフェルティングでさっそく模様を入れていらっしゃいました。刺繍も入れるそうです。いろんな技法の模様が入った楽しい作品になりそうです!

 

こちらはWさんです。小さい四角は板締め絞りで、大きいひし形は着抜技法で模様を入れられました。

この後ひし形の模様の中にフェルティングなどでさらに模様を入れていくそうですよ。いつもモダンなデザインをされるWさんなので、この修了制作もどんな作品になるのか楽しみです!

 

こちらはTさん。生地を栗の鉄媒染で黒っぽく染めて、着抜技法で草花の模様を描いていきます。

早くも今月の2日間の授業で表と裏の草花の模様を全部描き終わられました。この後はフェルティングや刺繍で色を入れていくそうです。いつも可愛らしい作品を作るTさん。修了制作もTさんらしいかわいい作品となりそうです!

 

最後はOさん。Oさんは事前に自宅にあるヤマボウシで生地を染めて来られました。ヤマボウシのミョウバン媒染は黄色味がかったベージュ色でした。生地の端には上からビワの色を重ねて、反対側は鉄媒染をされました。染め上がった生地は、みんな「夕焼けの砂漠みたい!」とおっしゃっていましたよ。

その上に骨董市で買ったという古い型紙を使って、着抜技法で模様を入れていきます。夕焼けの砂漠のような色合いの生地と型紙の模様がとてもマッチしていますね。

バッグの反対の面は左の写真のような蜘蛛の巣の模様を入れたいとのこと。どうしたらいいか試行錯誤して、定規に着抜液を付けて放射状の模様を入れていくことにしました。なかなかいい雰囲気の模様が出来ました。バッグのデザインに蜘蛛の巣の模様を入れるなんて、Oさんらしいです!

 

当初は12月いっぱいで完成させる予定でしたが、まだまだ作業半ばの方が多く残りをすべて家で仕上げるのは大変すぎるということで、1月にも授業を行い1月いっぱいで完成させることになりました。

途中の段階でもそれぞれ個性的ですが、この後さらに刺繍やフェルティングをされるので、今年も個性豊かな修了制作となりそうです!

どうぞお楽しみに~♪

 

インストラクター養成講座 講師

松本陽菜

 

 

 

 

 

 


草木染インストラクター養成講座 上級認定課題の講評会をしました

2016.12.13

カテゴリ:インストラクター養成講座

インストラクター養成講座の上級コースでは、草木染の基本的な技術や技法を人に教えられるレベルまできちんと習得出来ているかを認定する「上級スキル認定課題」というものがあります。初級コースから中級コースの最初に学んだレッスン1~10の10種類の課題作品を、もう一度自宅で制作します。

課題の提出期限は11月30日。1ヵ月以上早く提出した人もいれば、締め切り当日にアカデミーまで持参してぎりぎりセーフの人もいました。

 

それではみなさんの作品をいくつかピックアップしてご紹介します。

 

①シルクストールのぼかし染

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この課題は、シルクスールを1種類の植物で淡色から濃色のきれいなグラデーションになるように染めます。植物によって染液の濃度や染まる速度が違うため、染液の濃度調整や染めるときの手の動かし方がポイントになります。濃い色の植物を使った方は、淡色と濃色の境目をぼかすのが難しかったようです。

(左上から、ログウッド、コチニール、杉、キバナコスモス、メリケンカルカヤ)

 

➁座布団用の麻生地をミョウバン媒染と鉄媒染に染め分ける

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この課題は、麻生平(あさきびら)という麻生地2枚を1種類の植物でミョウバン媒染と鉄媒染の2色に染めます。みなさんそれぞれいろんな植物で美しい色に染められていました。ただ、この麻生地は最後のアイロンがけも大事なポイントです。写真の上2つはシワなくきれいですが、下の2つはシワが残っています。下の2つもアイロンがけはされたそうですが、一人の方は「乾いた状態に霧吹きをしてアイロンをかけた」とのこと。この生地は全体が濡れた状態でアイロンをかけないと、シワが残ってしまうのです。

このあと座布団の仕立てに出すので、シワが残っていた方は再度生地を濡らしてアイロンがけをし直すことにされました。

(左上から時計回りに、赤じそ、西洋茜、ユスラウメ、杉)

 

③輪ゴムを使った絞り染

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この課題は、輪ゴムを使って曲線模様に絞り、ミョウバン媒染と鉄媒染の色に染め分けます。みなさん曲線の絞り模様も色の染め分けもきれいです。初級コースの授業でこの作品を制作した時は曲線の下描きに沿ってひだを寄せていく作業にみなさん苦戦されていましたが、この仕上がりを見る限りばっちり習得できていますね!

(上から、西洋茜、サクランボの木、メリケンカルカヤ、杉)

 

④ビー玉と洗濯バサミを使った絞り染

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この課題は、ビー玉と洗濯バサミを使って、ランチョンマットとコースターを染めます。ビー玉や洗濯バサミの配置がみなさんそれぞれ違って、楽しいデザインの作品が揃いました。洗濯バサミをずらして鉄媒染する手順も、みなさんばっちりできていました。

コースター(右上から時計回りに、クヌギ、メリケンカルカヤ、コチニール、ログウッド)

ランチョンマット(右上から、タマネギ、タマネギ、サクランボの木、コチニール)

 

⑤スラブ生地の結び絞り

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この課題は、98cm×180cmの大きな生地に結び絞りで斜めにクロスした模様を染めます。結び方や結び目の数によって作品の印象が変わり、大胆な模様になるのが面白い技法です。みなさん結び絞りの手順やポイントををきちんと理解して染められていました。

(上から時計回りに、クヌギ、セイタカアワダチソウ、ビワ)

 

⑥4種類の割りばし絞り

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多くの方が「一番難しかった」とおっしゃっていたのが、この割りばし絞りです。それぞれ折りたたんだハンカチを割りばしで挟んで染めるのですが、部分的に鉄媒染をする時に模様からはみ出したり汚れが付いたりしやすいのです。写真の作品はとてもきれいに模様が出て、鉄媒染の染め分けもきれいですね。

(上写真、キバナコスモス)(下写真、左コチニール、右酔芙蓉)

 

⑦板締め絞りの大判麻ストール

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この課題は板締め絞りの基本で、丸や四角などの板を使って模様を染めます。板で挟むときに締め方が緩いと、染液が滲んで模様の輪郭がくっきりと出ません。写真の作品はくっきりと模様が出て、鉄媒染したベースの色に地色の白とミョウバン媒染の色が映えてきれいです。

(上から、ヤマボウシ、メリケンカルカヤ、コチニール)

 

⑧縫い絞りのTシャツ

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縫い絞りにはいろんな種類があるので、縫い絞りの技法やデザインは自由です。縫い絞りは絞りの作業に一番手間がかかりますが、みなさんとても凝ったデザインで制作されていました。技術的にもしっかりと習得されているのが、作品に表れていました。

(上から時計回りに、ウメノキゴケ、黒豆、キバナコスモス)

 

➈ライン絞りの綿ストール

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ライン絞りは、地色の白・ミョウバン媒染の色・鉄媒染の色の3色のラインに染める技法です。簡単そうに見えて、意外ときれいにラインが出てない方が多かったです。染液で染めるときも鉄媒染するときも、生地と生地の間にしっかりと液を浸透させないときれいに3色のラインに染まりません。しっかりと浸透させれられていなくて、ラインがぼんやりとしてしまった方が何人かいらっしゃいました。写真の作品はとてもきれいに染められています。

(左上から時計回りに、モクレン、西洋茜、ウメノキゴケ、イヌマキ)

 

⑩板締め絞りの応用編で麻のれんを染める

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麻のれんはサイズが大きいため、板締め絞りの模様を入れて如何にムラなくきれいに全体を染めるかがポイントです。みなさん自宅のキッチンなどで大きなのれんを染めるのはとても大変だったと思いますが、生地の折りたたみ方や板の配置を工夫して様々なデザインで制作されていました。

(上写真、杉)(中央写真、左タマネギ、右キバナコスモス)(下写真、左マリーゴールド&クチナシ、右イヌマキ)

 

 

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提出して頂いた作品は、ひとつひとつ仕上がりを確認して合格か不合格かの判定をします。不合格となった作品は、もう一度制作して再提出していただきます。素晴らしい出来の作品もあれば、やはり失敗された作品もありました。お仕事や家事などをしながらも頑張って制作されたことがみなさんの作品から伝わってくるので、不合格の判定をするのはとても心が痛かったです。

でもこの課題をこなすことで、さらに力が付いたことは間違いないと思います。作業はどんな手順ですればいいか、きれいに仕上げるために注意しなければいけないことは何か。それをすべて自分で考えながらやってみることで技術は身に付くのだと思います。

講評会で自分の作品と他の人の作品を並べて見比べてみることで、いろいろな気づきもあったことと思います。

みなさん、お疲れさまでした!

 

インストラクター養成講座 講師

松本陽菜

 

 


草木染インストラクター養成講座 草木染の原毛や糸を使ったフェルト作品

2016.11.18

カテゴリ:インストラクター養成講座

インストラクター養成講座11月の授業は、2日間をかけて先月の授業で染めた原毛と糸でフェルト作品をつくります。

フェルティングの技法には原毛に石鹸水などをかけて揉んだりする方法もありますが、今回は専用の針で刺す「ニードルフェルティング」で作品をつくっていきます。

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ニードルフェルティングは、原毛や糸で布に絵を描くように、自由なデザインでつくることができます。

 

 

授業では、まずベースに使う麻生地を染めるところから。

今回は栗のいがで鉄媒染し、グレーに染めました。

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受講生のみなさんには、事前にどんなデザインにするかを考えてきてもらいました。

それぞれ違った面白い作品が出来ましたので、お一人ずつ紹介していきます。

 

まずはHさん。

桜の花をモチーフに、自分で図案を描いてこられました。

初めに茜で染めた淡いピンク色の原毛で桜の花びらを一枚ずつ作り、ある程度かたちができたら布に刺して固定していきます。

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花びらの上にウメノキゴケやススキなどで染めた他の色の原毛も重ねています。

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最後に糸で刺繍を入れて完成です。

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桜の花をひとつ大きく配置した大胆なデザインですが、色使いや刺繍で温かみのある優しい作品に仕上がっています。

Hさんの人柄が表れているようです!

 

続いてはKさん。

いろんな抽象模様を組み合わせたデザインです。

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原毛を刺している部分やウール糸を刺している部分、そしてぼかし染めにしたシルク糸でステッチを入れている部分など、さまざまな表情があっておもしろくなってきました。img_2778

Kさんの完成作品はこちら。

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Kさんは「やっぱりこうしてみようかな」と元のデザイン案をアレンジしながら作業を進められたので、遊び心のある作品になりました。フェルティングだけでなく数種類の刺繍技法も入れてあり、素材も原毛にウール糸、ぼかし染めのシルク糸、絣染の綿糸を使っています。

額に入れると、モダンな作品に仕上がりそうです!

 

こちらはNさん。

宇宙がテーマのデザインです。携帯の画面に映っている宇宙の世界を、フェルティングでどのように表現されるのか楽しみです。

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完成作品はこちら。

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とてもポップな宇宙ですね~!

原毛の色を混ぜて惑星の立体感を表現したり、白い原毛をうっすらと重ねて天体にガスがかかったようにしたりと、フェルティング技法だけで見事に宇宙を表現しています。右上の土星?も輪っかの感じがお上手です!

 

続いてはMさん。

和紙のちぎり絵作品を参考にしたバラの花のデザインです。

淡い黄色のバラが引き立つように、ベースの麻生地は他の方より時間をかけて濃い色に染めていらっしゃいました。

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色味の違う黄色の原毛を混ぜながら薄く刺して花びらを表現し、葉っぱは刺繍で表現しています。

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こちらがMさんの完成作品です。

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花びらの重なりを表現するのが難しそうでしたが、2種類の黄色の原毛と白の原毛でバラの立体感が出ていますね。透明感のあるバラの表情がきれいです!

 

こちらはTさん。

2羽のフクロウがモチーフのデザインです。原毛のふんわり感がフクロウの毛を表現するのにぴったりですね。

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こちらが完成作品です。

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フクロウのふわふわした感じがうまく表現されていて、とってもかわいい作品です!右のフクロウがどことなくTさん本人に似ているような・・・(^^)!

 

こちらはAさん。ペンギンの赤ちゃんです。先ほどのTさんのフクロウと同じく、ペンギンもふわふわなのでフェルティングで表現するには良さそう!

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だんだんペンギンらしくなってきました。

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完成作品はこちらです。

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寄り添うペンギンの赤ちゃんのかわいらしさが出ていますね!

Aさん、ペンギンとかかわいい動物が好きなんだそうです。一針一針丁寧に刺していちばん最後まで作業されていて、Aさんのペンギン愛が感じられました!

 

こちらはOさん。

Oさんが作品のモチーフにされたのは、月下美人という夜に一晩だけ咲く花。自宅で育てている月下美人の花がちょうど咲いたんだそうです。月下美人なんて、素敵な名前の花ですよね。

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おしべやめしべの表現をどうしようか悩んでいらっしゃいましたが、糸を長く垂らすようにして留められました。

とても良いアイデアだと思います!

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このあとさらにまわりに刺繍も加えて、仕上げました。

複雑な形をした花なので難しかったと思いますが、Oさんらしいインパクトのある作品に仕上がりました!

 

最後の作品はWさん。

テーマはスイミングです。フェルティングのデザインでスイミングをテーマに選ぶなんて、なかなかない個性的なアイデア!どんな作品になるのか楽しみ~

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ウメノキゴケやログウッド、茜、キバナコスモス、藍などで染めた原毛で、色とりどりの浮き輪が出来てきました。

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泳いでいる人は、水着といい手足の形といいリアルです!

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Wさんの完成作品はこちら。

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カラフルでポップな浮き輪のモチーフと、泳いでいる人のリアルな表現がとっても面白い作品ですね~!

Wさんは普段からジムでスイミングをされていて、最近平泳ぎのコツをつかんだそうですよ。そんなWさんだからこそ表現できる作品ですね。平泳ぎしている赤い水着の人は、Wさん本人!?笑

 

みなさんの作品は、最後に額に入れて仕上げました。

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フェルティングはアイデア次第でいろんなデザインを表現できる技法なので、本当にみなさんひとりひとり違った個性的な作品ができました。

今回は額に入れた作品を作りましたが、服やバッグなどにもフェルティング技法を用いることができます。

草木染は絞り染めなどのイメージが強いと思いますが、フェルティングや刺繍などを取り入れることでもっともっと表現の幅は広がります。今回の授業を通して受講生のみなさんも、「草木染でこんなことができるなんておもしろい!」と楽しんでいらっしゃいました。

 

来月の授業は、いよいよ上級コースの集大成「修了制作」です!

これまで学んできたことを活かして、みなさんいい作品を作りましょうね~!!

 

 

インストラクター養成講座 講師

松本陽菜

 

 

 

 

 


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