スタッフブログ

ののはなスタッフのブログです。

秋の遠足 奈良 五條市に行ってきました

2018.10.29

カテゴリ:草木染教室

2週間ほど前のことになりますが、アカデミーの生徒さんたちと毎年恒例の秋の遠足に行ってきました。

今年の行き先は奈良県の五條市。

朝、JR奈良駅と近鉄奈良駅に集合し、貸切バスに乗り込みました。

 

 

一時間半ほどで五條市に到着し、まずは地元のガイドさんに街を案内していただきました。

初めに案内していただいたのは、五條代官所跡。五條は明治維新発祥の地とされていて、明治維新のさきがけとなったとされる天誅組関連の資料が展示されていました。

私は歴史に詳しくないので天誅組という言葉も初めて聞いたのですが、遠足の何日か前の大河ドラマ「西郷どん」でもちょうど天誅組のことが少し出てきてたそうです。

 

その後は近くを流れる吉野川と、江戸時代初期からの街並みが残る新町通りへ。

約900mあるという新町通り沿いには江戸時代から昭和にかけて400年に渡って築かれた町並が残り、各時代の生活の様子がうかがえます。

 

新町通りでは今も多くの方が生活されているのですが、昔の建物や雰囲気を大切に守られていて一気に昔へタイムスリップしたような感覚になりました。

 

街を散策しお腹が空いてきたところでランチの時間です。

ランチは新町通りにある「源兵衛」さんへ。築約250年の立派な古民家をリノベーションした素敵なお店です。

源兵衛さんのお料理は、奈良県産の新鮮で貴重な野菜にこだわった和食料理。シェフの食材へのこだわりがとにかくスゴイんです!お店は貸切にしていただき、みんなの前で食材ひとつひとつ丁寧にそして熱く(笑)こだわりを語ってくださいました。

↑これはお酒の説明中。ほとんど出回らない希少なお酒も多々あるのだとか。

この日のお料理に使われていたお野菜たち。初めて見る珍しいお野菜もいろいろありました。

私たちは草木染教室の一行だということで、この日のお料理のテーマは「大地の恵み」とのこと。

 

一番初めは4種類のぶどうからスタート!食べ比べると、それぞれの品種の味や香りの違いがよく分かりました。

続いては皮ごと食べられるという小芋。お出汁で炊いた後に焼いてあります。土づくりまでこだわった信頼できる農家さんから仕入れるからこそ、皮付きで食べられるそうです。

これはその日の朝採れたてを時間をかけて塩茹でした落花生。写真では地味ですが、めちゃくちゃ美味しかったです!一粒が親指ぐらいの大きさがあり、濃厚な落花生の味としっとりとした舌触りが絶品でした。いわゆるピーナッツのイメージを覆す味です。

 

 

その後も珍しい野菜を使った天ぷらや煮物などの小鉢、お餅の入ったお吸い物などが出てきて、お腹いっぱいに。卵やお肉お魚を一切使わず、この日のメニューではお野菜だけで50種類以上の食材を使っているそうです。

素材それぞれの味を活かした繊細な味付けで、まさに「大地の恵み」を堪能させていただきました。

最後はお店の前でシェフと記念撮影。ごちそうさまでした。

 

お腹を満たした後は、染めに関するお勉強を。

五條市で日本茜の栽培に取り組まれているNPO法人大和社中さんを訪ねました。

新町通りの端にある大きなお屋敷のお庭を使って日本茜の栽培をされています。

 

まずは大和社中の山口さんに、どんな活動をされているのかや、日本茜を栽培する方法などのお話を聞かせていただきました。

 

栽培した日本茜で染めたシルクスカーフも見せていただきました。根っこの状態や染め方によって深みのある赤や朱色など染まる色も変わるようです。染めに使うには3年物の茜の根っこが適しているそうで、種を撒いてから染められるまで3年の月日をかけてこの色が生まれるんですね。

お話を伺った後は実際に栽培している畑を見学させていただきました。

 

お屋敷の外をぐるっと回っていくと、奥のお庭に畑が。

 

日本茜はちょうど小さな花が咲き種ができ始めているところでした。

初めて実物の日本茜を見た生徒さんたちも多く、いろいろ質問されていたようです。

日本茜はアカデミー近くの野山でも生えているのですが、染められるだけの量の根っこを確保することはなかなかできませんでした。でもこれから栽培を始めてぜひアカデミーでも日本茜で染めていきたいと思っています!

 

最後はまほろばキッチンという大きな道の駅に立ち寄って、地元産のお野菜や柿の葉寿司などのお土産をたくさん買って帰りました。

今年も楽しく充実した遠足となりました。

 

 

ののはな草木染アカデミー 講師

松本陽菜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


多色の斜めぼかしの草木染めを学ぶ

2018.10.28

カテゴリ:インストラクター養成講座, 草木染教室

10月のインストラクター養成講座2日目の授業です。

大判のシルクに斜めぼかしを草木染めで染めていきます。

色鉛筆を使って、植物の色を思い浮かべ、どの様な色で斜めぼかしをするかを考えます。

その時、植物の色が重なったらどの様な色になるかも試していきます。

今日染める植物は、メリケンカルカヤ、キバナコスモス、藍、コチニールです。

ミョウバン媒染で染まる色をメインに、色の組み合わせや重なりをイメージしてデザインを考えます。白く残す部分や染める巾など、イメージすることは山ほどあって、先を見通してデザインすることの難しさに、みなさん一寸混乱されていましたが…

 

 

布を折りたたみ、白く残したいところを防染し、

 

イメージした色で染めていきます。

 

染液がはねないように気をつけながら、次の色を染めていくと、

 

片側からの斜めぼかしが完成しました。

 

もう片方からも染め重ねると、こんなに美しい何色もの色が染まりました。

 

部分的に鉄媒染を加えると、さらに色の変化が出てきます。

 

風にそよぐシルクの布、美しいですね~。

 

それぞれに好きな色の組み合わせで染めた多色による草木染、とてもみなさんに喜んでもらえました~。

 

秋が深まってくる11月は、シルク、麻、木綿、ウールなどの糸と原毛を染めていきます。

11月も、おたのしみに~。

 

ののはな草木染アカデミー代表 松本つぎ代


キバナコスモスで花火模様のブラウス&多色の草木染めストール

2018.10.28

カテゴリ:インストラクター養成講座, 草木染教室

ののはな草木染アカデミー上級コースの1日目は、「服の染め方と花火模様の絞り染めを学ぶ」、2日目は「板締め絞りの重ね染めを学ぶ」と「多色の斜めぼかし染めを学ぶ」です。

これまで初級/中級コースで学んできた草木染の基礎的な技法や染め方、デザインの仕方などを応用して、上級コースではさらに技法や色の組み合わせ方で、各自がオリジナルなものを創作できる方法を学んでいきます。

1日目は、綿のブラウスを工房の庭で摘んだキバナコスモスで、花火のような模様に染めました。

 

ブラウスに、花火模様を入れたいところに印をつけて

 

折りたたんで、洗濯ばさみで止めます。

 

キバナコスモスの染液で染め、洗濯ばさみを少し動かしてから鉄媒染をすると

 

花火模様が出てきます。

ブラウスに、大きい花火やちいさなお花の様な模様が染まり、みなさんにっこりです。

 

2日目は、ストールに多色染です。

草木染の色が重なって様々な色の表現ができること、草木染は渋い色と思われがちですが、こんなにも鮮やかな色も染められるという事に生徒さん達もとても驚き、そして喜んでいました!

草木の色の美しさが際立ってきて、教えている私達にもとても楽しみな授業です。

 

1日目に、シルクコットンのストールに各自好きな板を使ってユーカリで板締め絞りを施し、鉄媒染で染めてあります。

色鉛筆を使って、それぞれのイメージで色の組み合わせを考えて行きます。

 

今回使う植物は、藍、コチニール、メリケンカルカヤ、キバナコスモス。

藍とコチニールの組み合わせ

 

メリケンカルカヤと藍の組み合わせ。

 

メリケンカルカヤ、藍、コチニールの組み合わせ。

 

コチニールと藍の組み合わせ。

 

メリケンカルカヤとコチニールの組み合わせ。

 

通信部の人を含めて全員が、各自考えた色合わせで、オンリーワンの楽しい素敵なシルクコットンの大判ストールが染め上がりました!

乾かしてからすぐに首に巻いて帰られた方もいました。

次は、多色で斜めぼかしのシルク大判ストールを制作します。おたのしみに~。

 

ののはな草木染アカデミー代表 松本つぎ代


デンマーク旅行記 Part 3 ~忘れられない出会い~

2018.10.11

カテゴリ:未分類

Part 2で書いたTvested Skoleでの展示会で、私の作品を買ってくださったBirgitte(ビアギッテ←正しいデンマーク語の発音とちょっと違うかもしれません)さん。彼女との出会いは、このデンマークの旅で私にとって忘れられないものとなりました。

Birgitteさんは展示会の初日に来られて、黄緑色のベースに板締め絞りで水色のドット模様に染めたストールをお買い上げくださいました。メリケンカルカヤの黄色に藍の乾燥葉のブルーを重ねて染めています。

日本ではこの色合いは身に着けにくいと思われることもあるのですが、デンマーク人は綺麗なブルーの瞳の方が多く、Birgitteさんもブルーの瞳だったのでこのストールがとてもお似合いでした。

ストールをお買い上げいただいた時点では何も知らなかったのですが、Birgitteさんもテキスタイルのアーティストで、旅の後半でアトリエを訪問見学させていただくアーティストのうちのお一人だったのです。

 

土日の展示を終えた翌日の月曜日、4軒のクラフトアーティストのアトリエを訪問することになっていて、Birgitteさんのアトリエにも訪問させていただきました。

アトリエに入るとすぐに作品が飾られていて、色合わせや模様がどれもめちゃくちゃ好み!!一緒に行った日本の作家のみなさんからも「素敵~!」と一斉に声が上がってました。

Birgitteさんの作品はシルクスクリーンによるハンドプリントで、オリジナルデザインの版を使ってざっくりとした風合いの麻生地に染められています。

ハンドプリントならではのちょっとした模様のズレやかすれ具合、そして色のチョイスと組み合わせが絶妙に素敵なのです!

トイレやリビングなど部屋のあちこちにも作品の布が使われていて、インテリア雑誌の中の世界みたい。

アトリエの隣の建物はショールームになっていて、そこに展示されていたアンティークの椅子がこれまたとっても素敵でした。

クラシックなデザインのアンティークの椅子にBirgitteさんの北欧モダンな布を組み合わせるという感性がすごくいいなと思いました。デンマークの人は家でも家具でも古いものを修理しながら大切に長く使う文化が当たり前だそうで、こうして古い椅子も布を張り替えて使う人が多いのだそうです。素敵な文化ですよね。

 

Birgitteさんは若いときからデンマークの伝統衣装に使われる布のプリントの仕事もされているそうで、「シルクスクリーンの技法ができる前は木の型を自分で彫ってプリントしていたのよ」と古い木型や図案も見せてくれました。

「伝統的な図案の仕事は収入的に安定していたけど、色もデザインも自由にできる自分の作品づくりの方が楽しい」と笑いながらおっしゃった姿が印象的でした。

 

 

いろいろな作品の中に、買ってくださったストールと全く同じカラーリングのドット模様のクッションを見つけてびっくり!!

遠く離れた国の親以上に年の離れた人なのに(なんと70歳を超えていらっしゃるそう!)、色彩感覚やドット模様が好きというところなどにすごく共通する部分を感じて、一気に距離が近くなったように感じました。

Birgitteさんは早速ストールを巻いてくれていて、私も彼女が染めた布を購入させていただきました。

その日私が巻いていたストールにも「それはどうやって染めてるの?」と興味を持ってくれて、「鉄と錫とチタン媒染を使って色を変えて、ユーカリだけでこの4色を染めてる」と必死に説明したけどちゃんと伝わったかな…(汗)日本語、英語、デンマーク語ばっちりのネルスさんでも、複雑な作業手順や媒染剤のことを訳すのは至難の業だったかも…。

 

言葉では十分にコミュニケーションが取れなかったかもしれないけど、お互いのものづくりを通して刺激を受けたりリスペクトの気持ちを共有することができて、それが何よりも嬉しかったです。

ものづくりがコミュニケーションツールとなって、違う国の年の離れた人とでも心を通わせることができる、それを実感する出会いでした。

Birgitteさん、ありがとうございます!!

 

松本陽菜

→デンマーク旅行記 Part 2

→デンマーク旅行記 Part 1

 

 

 

 

 

 


デンマーク旅行記 Part 2 ~二日間の展示会~

2018.10.04

カテゴリ:未分類

デンマークの旅でのメインイベントは、日本の工芸作家9組合同の展示会「日本の手工芸 Japanese handcrafts in Tversted」です。

9/8(土)と9/9(日)の二日間、滞在地のTversted Skoleの敷地内にあるギャラリーで開催しました。

 

ギャラリーはもともと幼稚園だったそうですが、中央のガラス張りのところから空が見えて開放的な空間です。

 

今回私が展示したのは、ずっと定番で作り続けている板締め絞りで染めたベビーウールのストールです。

色違い、柄違いで10枚出品しました。

上の写真のストールは左から、藍&ログウッド、茜&キバナコスモス、藍&メリケンカルカヤ、茜&メリケンカルカヤ、茜&キバナコスモス、でそれぞれ染めています。

そして「この植物からこんな色が染まる」ということを見てもらえたらと思い、8色のシルクモヘアの糸も色の見本として展示しました。

左から、桜、ウメノキゴケ、タデ藍、フェンネル、セイタカアワダチソウ、どんぐり、月桂樹、ユーカリ、です。

 

今回初めてご一緒した作家のみなさんは、本当に素晴らしいものづくりをされている方ばかり。直接ものづくりへの想いや、緻密な作業の工程、素材を扱う難しさ、素材をどこから調達しているのかなど、いろいろなお話を聞くことができて、とても刺激的で興味深かったです。

こちらは鹿革と鹿の角で作られた名刺入れ。加藤キナさんご夫妻の作品です。

鹿革を小さな絞りで丸い模様に染めてあり、中央の菊のモチーフは鹿の角から作られています。菊の花びらの立体感、超絶技巧です!形に仕上げるのもすべて手縫いで、非常に難しい技術だそうです。

角を彫るところを実演されていたのですが、ルーペを使わないと見えないほど細かくものすごく緻密な作業。

この革のブルーは藍染だそうです。藍の他にも茜やヤシャブシも革や角を染めるのに使うことがあるそうで、草木染と近い部分もあってお話が非常に興味深かったです。

 

こちらは竹村聡子さんの磁器の作品。

器の他に磁器でできた動物のマリオネットの作品もあり、私はそれが特に好きでした。動物たちの手足が動くようになっていて、動くと磁器ならではの繊細な音が鳴るのです。

 

勢司恵美さんの竹籠も美しかったです。

竹を割って編んでいく作業の実演もされました。流れるような手さばきが美しく、現地のお客さんもみんなくぎ付けでした。

 

織の道具などを素敵に展示しているのは、私の大学時代の同級生、和泉綾子さん。RIRI TEXTILEという屋号で活動していて、昔からりりーと呼んでいます。

りりーは織と草木染の染織作家です。埼玉の古くからある藍染工房でリネンの糸を染め、ストールなどを織っています。深い紺色の藍は、何度も何度も藍甕に浸けては酸化させて出している色だそう。染め重ねた本藍の色は深くて美しいですね。

 

パールや天然石を使ったジュエリーは長野麻紀子さん。

上の写真の中央にある小鳥のリング、めちゃくちゃ素敵で見とれてしまいました。

 

展示会のポスターのいちばん大きな写真に使われていたのが、狩野綾子さんのこぎん刺しです。

刺繍ですべて模様を入れていることは知っていたけれど、実際に作品を目の当たりにするとやはり存在感があります。一針一針刺したその積み重ね。

 

こちらはキャンドルクラフトの鈴木有紀子さんの作品。私の写真があまりうまくないのですが、緑の木のキャンドルは火を灯すとだんだん内側のロウが溶けて、木の上に三日月と雪が降る模様が透けて見えるようになります。

ろうそくを灯す時間を楽しむ作品。贅沢な時間の過ごし方、なかなかできないけど憧れますよね。

デンマークの人は家でテーブルや窓際などにキャンドルを灯すのが日常の文化だそうですが、デンマークでも鈴木さんの作品のような繊細に作られたキャンドルは珍しいようで、多くの方が興味を持たれていました。やはり富士山のキャンドルは日本らしくて人気がありました。

 

テキスタイルファイバーアートの舞良雅子さんの作品は、素材の活かし方がとても勉強になりました。

シルクやウールといった繊維素材が持つそれぞれの特徴や面白さを、織や縮絨、ミシンワークなどあらゆる手法で作品にされていて、素材の表情の変化や色味など細部まで見れば見るほど面白かったです

舞良さんは展示会の二日間で、手だけで糸を編む、というインスタレーションもされました。ハリのあるシルク糸を、壁から道具を使わず自分の手だけを使って編んでいきます。

最後には長さ6mぐらいになり、川の流れのハンモックのような大作となりました。

 

こんなみなさんと一緒に展示をすることができて、とても刺激を受けました。また逆に私自身のものづくりにもすごく興味を持ってもらえて、自分では特別に思っていなかったことが面白いと感心されることだったりして、発見も多くありました。

 

そして展示会の二日間は、予想以上に多くのお客さんが見に来てくださいました。

ギャラリーの周りには広大な農地や牧草地が広がっていてあまり人とすれ違うこともないのに、どこにこんなに人がいたんだろう!?という感じです。

 

デンマークでは草木染がどのくらい知られているのかまったく知識がなく、現地の方たちには草木染はどんな風に見えるんだろうか、日本での反応とくらべてどうなんだろう、と思っていました。

始まってみると多くの方が、まず「色がとても美しい」と言ってくれました。中でも特に藍の乾燥葉で染めた水色とウメノキゴケの赤紫色やピンク色に人気があり、のストールや糸を指さして「私はこの色が好き」「この色は素晴らしい」と。

「草木が秘めている色の美しさを多くの人に知ってもらいたい」その想いで日本でも活動していますが、遠く離れたデンマークでも色の美しさを感じてもらうことができて、それがとても嬉しかったです。

 

この展示会では、販売目的というよりは日本の手工芸を見て知っていただきましょう、ということだったのですが、当初の予想に反して多くの作家の作品をお買い上げいただきました。

私のストールもお買い上げいただき、そのうちのお一人の方との出会いが私にとって忘れられない大切なものとなりました。そのお話はまたPart 3で書きたいと思います。

 

松本陽菜

→デンマーク旅行記 Part 1

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


デンマーク旅行記 Part 1 ~滞在地 Tversted Skole~

2018.09.29

カテゴリ:未分類

こんにちは。松本陽菜です。

9/6から9/13の一週間、デンマークに行ってきました。

初めてのデンマーク旅行での一日一日は、あまりにも濃密で感動的な体験の連続で、日本に帰ってきた直後はまだ自分の中で消化しきれないほどでした。そんなデンマークでの貴重な体験をブログに書きながら振り返っていこうと思います。

 

滞在したのは首都コペンハーゲンではなく、トゥベステッドという所にある「Tversted Skole(トゥベステッドスコーレ)」。Skoleは学校という意味なのですが、世界的なニットデザイナーのマリアンネ・イサガーさん(日本でも毛糸の販売や編み物雑誌に掲載されたりしている方です)が廃校になった小学校を引き取り、自身の工房や、アーティストレジデンス、ギャラリーなどにリノベーションして活用されているのです。そこにある宿泊施設に一週間滞在しました。

滞在したこの学校がまず本当に素晴らしかったです。

広々とした敷地に美しいレンガ造りの建物。

ヤギやアルパカもいたりして。

学校の周りにも農地や牧草地が広がっていて、空が広く、とても開放的。牧草地には馬や牛、羊、鹿などの動物たちが戯れて草を食んでいる風景が普通の日常です。

 

学校の中にはアート作品やテキスタイル作品などがいたるところにあります。

これはニットのパッチワークで表現したチャップリン。

体育館の壁にも染色の作品が掛けられ、大きなスクリーンで映画の上映も出来るようになっています。

編み物や糸紬ぎができる部屋があったり、大きな織機が置いてある部屋もありました。

そしていくつもの教室が様々なアーティストの方のアトリエにもなっていました。

こちらはトーヒルさんのアトリエ。

編み物や女性の顔をモチーフにした織りかけの作品、そしてかわいいお人形の作品などを見せていただきました。

お人形に着せているのは手編みのセーターや手縫いのスカート。そしてよく見るとお人形の体は、なんと日本の新聞で作られています。

この上の写真の腕時計の作品も遊び心があってすごく素敵です。

夜のパーティーでトーヒルさんとお隣の席になっていろいろお話させてもらったのですが、その時色違いの腕時計の作品を付けていらっしゃいました。白髪のベリーショートに足下はコムデギャルソンの水玉のスニーカー。そしてこの腕時計。年齢を重ねても遊び心を忘れない、めっちゃおしゃれです!

他にも手織り作家さんのアトリエや、レタープレス(活版印刷、凸版印刷)のアトリエ、紙漉きのアトリエ、製本のアトリエなどが学校内にあり、どのアトリエのアーティストの方も、快くアトリエを見学させてくださり、機械を触らせてくれたりするのです。

これはレタープレスのアトリエ。

道具や機械には長年使いこまれた重厚感があって、きっと今ではとても貴重な機械だったりするのだと思います。

 

Tversted Skoleは、小学校としての名残を感じる建物とそこに集う作り手の方たちが放つ創造性が合わさって、なんともワクワクする空間なのです!

 

そうそう、食堂も素敵なんです。毎朝ここで美味しいパンやチーズなどが好きなだけ食べられて、朝から気分が上がって食べ過ぎる。

デンマークはパンと乳製品がすごく美味しい国なんだと、この旅で知りました。

 

学校から歩いて数分のところにはマリアンネさんのニットショップ「ISAGER SHOP」もあります。

緑に囲まれた赤い屋根のかわいいお店です。

セーターやマフラー、そして色とりどりの糸が並び、店内も本当に素敵でした。

 

学校から自転車で10分ほどで海にも出られます。先に何も見えないほど延々と続く砂浜と水平線、そして独特なグレイッシュな色合いが日本の海とは明らかに違い、遠く離れた国に来たことを実感しました。

なんとマリアンネさんは、本格的な冬以外は毎朝この海に入るのが日課だそう!車や自転車でお友達も集まってきます。9月といっても北欧ですから気温20度もありません。そしてけっこう風が強いし、波も荒い。

さっと入って上がったら、みんなでシュナップスという胸がかっと熱くなる強いお酒で乾杯。そして「じゃあまた明日!」と言ってものの30分程度で帰る。きっとみなさん60歳を超えていらっしゃると思うのですが、なんと元気な!でもこれこそが元気の秘訣なのでしょうか。

 

滞在地のTversted Skoleやその周辺のことをざっと書いただけでも、けっこうなボリュームになってしまいました。

こんな場所に滞在し、展示会の開催や現地のアーティストの方々との交流、風光明媚なSkagenを訪れて博物館や美術館を巡るなど、盛りだくさん過ぎる一週間のデンマーク旅。

 

この次は、土日の二日間にTversted Skoleのギャラリーで開催した展示会「Japanese handcrafts in Tversted 」のことを書きたいと思います。

 

 

松本陽菜

 

 

 

 

 

 

 


アカメガシワで草木染∼着抜技法で描きバッグのテキスタイルを作る

2018.09.22

カテゴリ:インストラクター養成講座, 草木染教室

ののはな草木染アカデミーインストラクター養成講座、9月の月火クラス2日目の授業は、台風のために延期されていましたが、16日にすることが出来ました。

1日目にアカメガシワで黒く染めてあった布に各自が考えてきた図案を写し、スズとチタンの着抜液で模様を描いていきます。

腕を組んだラッコと、祈るラッコ。辛いことを経験されたNさんは、願いを込めて図案を考えられました。教室ではいつも笑顔でいるNさんですが、これからすべてが順調にいきますように!と願わずにはいられません。

 

Sさんは、ご自宅でウズラの形をカットしてきました。足の繊細な線もきれいにカットしていますね。几帳面なSさん、さすがです。

裏面の図案は、渦巻きに「ら」で渦(うず)らの、とんちの様な図案。表のうずらの図案とシンクロさせているのですね。

 

もう一人のSさんは、塩ビパイプと木の棒を版のように使って、スズとチタンのバランスを考えながら押していきました。

思いどうりのバランスになったかな?

 

Mさんは、教科書に載っていた見本のバッグの図案を使って写し、一筆一筆描いていきました。他の人より写すのも着抜液で描くのも時間がかかり、大変でしたが仕上がりました。

「もっと見本のようなきれいな線で描きたいです…」「10年後にもう一度きれいに描いてみたい」と仰っていましたが、大丈夫です!

 

描き終わった後、良く乾かしスティームアイロンを当て、しっかり水洗いをすると

スズとチタン媒染の色の違いがしっかりと模様に現れ、みなさん満足の出来上がりとなりました。

 

次の2点は、通信部のお二人の作品です。動画を見ながらご自宅で図案を考え、草木染をしてから、着抜技法で模様を描かれました。

埼玉県にお住いのYさんの作品。美しく仕上がっていますね!

動画を見てここまで出来るのは、素晴らしいです。これまでもスクーリングに来られて、通学部の人達と一緒に学んだり、解らないところを質問したり…と多くの努力をされてきたからだと思います。

蘇芳で染めて着抜したようですが、これまでになかった優しい色に仕上がっていて、とても新鮮でした!

 

岡山にお住いのIさんも通信部の生徒さんです。Yさんと同じく数回スクーリングにも来られました。

セイタカアワダチソウで染めて鉄媒染をし着抜したそうですが、手描きと判で押した模様がリズミカルに並んでいて、たのしい模様です。葉っぱや実など、植物との触れ合いが楽しいという気持ちが現れていますね。

 

さあ、みなさんが作ったオリジナルなテキスタイル。どんなバッグとなって仕上がってくるのでしょう。とても楽しみです!

 

ののはな草木染アカデミー代表 松本つぎ代


アカメガシワで草木染~着抜技法で描いたバッグ出来上がりました!

2018.09.20

カテゴリ:インストラクター養成講座, 草木染教室

ののはな草木染アカデミーインストラクター養成講座、9月の授業で行ったアカメガシワで染めた布を鉄媒染し、着抜技法で模様を描いた布が「バッグ」となって仕上がってきました。

 

縦長と四角の2タイプのバッグが出来上がりました。

バッグのサイズに合わせて図案を考えて制作したので、どのバッグもぴったり模様が枠にはまっていますね。

 

9月16日に補講に来られていたSさんは、バッグの仕上がりににっこり!

早速、このバッグに荷物を詰めて持って帰られました。この後、奈良で会うと行っていた友人に見てもらえたかな。

 

Mさんのバッグは、斜めに走る絞りが効果的ですね! 厚みのある仕上がりとなりました。

裏面は、ミョウバン媒染の淡いクリーム色が黒を引き立てて、おしゃれなバランスですね。

 

チューリップ模様がかわいい、でも地色が黒なので落ち着いた大人可愛いのバッグになりました。

 

モダンな柄がバッグに仕上がると、とてもおしゃれです!

裏面にも模様が入って、頑張って集中して模様を描いた甲斐がありましたね。

 

恐竜のバッグ、本当にユニークで、バランスよく恐竜が収まっていますね。足跡も効いていて、古代の世界に迷い込みそうです。

 

皆さん、バッグの中にそれぞれの自分の世界を作り出すことが出来ました。自分の手で図案を書き、自分の手で染めてオンリーワンのバッグが出来上がりました。

さあ、このバッグを持ってさっそうと出かけましょう!きっと誇らしげな気分になると思います。

今回は、土日コースの人達の分が仕上がってきたのですが、台風で延期となった月火コースと通信部の人達のバッグもとても楽しみです。

 

ののはな草木染アカデミー代表 松本つぎ代


アカメガシワで着抜技法~媒染剤を一度抜いて新たな媒染剤に変換

2018.09.11

カテゴリ:インストラクター養成講座, 草木染教室

9月のインストラクター養成講座は、トートバッグを作るための麻生地を染めました。

土日コースは1日と2日、月火コースは3日と4日でした。台風21号接近を気にかけながらの授業でしたが、4日は台風が近畿地方を直撃ということで交通機関が止まる等、さすが授業は無理と判断し別の日に変更となりました。遠くからの方はホテルをキャンセルなど大変でしたね。

工房のある京都府井手町も暴風雨が吹き荒れ、工房隣のお宅のおおきな瓦が飛んでいくほどの凄まじさでした。台風、地震とこのところ日本は大きな被害が続いていますが、皆様のところは大丈夫でしたか。

4日昼の台風直撃までは、とても穏やかな天気でした。

9月の植物は、赤芽槲(アカメガシワ)。鉄媒染をすると本当にきれいな黒に近い色が染まる、万葉時代から使われてきた身近にある植物です。

 

葉と枝を細かく刻み、煮出すと濃い黄色系の染液が出来ます。下地処理とミョウバン媒染をすませた麻の布が、こんなにきれいな黄色に染まりました!

 

着抜技法をするには、模様が引き立って見えるようにさらに鉄媒染をします。

真っ白だった麻生地が、鉄媒染によって真っ黒に近くなりました。

 

各自が考えてきた図案を生地に写していきます。

生地に直接チャコペンで書いたり、

チャコペーパーを使って写したり、

生地の色は、鉄媒染の加減によって黒に近い人もいれば、すこし小豆がかったグレーの人も。それぞれの好みや個性が色に表われていて面白いですね。

図案が写せたら、スズとチタンの着抜液を使って模様を描いていきます。

着抜液というのは、元の鉄媒染の鉄を抜いてスズとチタン媒染の色に変換させる役目があります。

生地の隅っこで試してみたところ、スズを使って描いたところは白っぽい卵色に、チタンはみかん色になりました。時間はすこしかかりますが、鉄媒染の黒からスズとチタンで媒染した色に変化して表われてきたのです。

 

 

皆さん集中しています!

 

すべて描き終えたら、良く乾かします。

 

スチームアイロンを当てて着抜液をしっかり反応させます。するとはっきり模様が出てきます!

 

良く水洗いして、きれいにアイロンがけすると

モダンな北欧調のテキスタイルが出来ました。この模様を「自分オリジナルな模様にしようかな」と言っていましたが、いろんなものに応用できる模様ですね。バッグ以外にもいろいろ作っていってください。

 

チューリップの葉っぱの部分、きれいなぼかしになっています。手で描いたように見えて…と失敗と思ったところを上手に修正できて良かったですね。

 

絞りの2本の線が光が降り注いだようで、模様を引き立てています。線描きした内側を丁寧に隙間をあけて、別の媒染剤で塗り切ったのでより厚みが増しました。

 

恐竜を模様に! Hさんはいつも面白くて、ユニークな発想です。恐竜の足形も細やかに丁寧に描けています。

 

楽しい模様が丸い円になって並んで、かわいいですね。細い筆でスズとチタンを間違わずに集中して描きました。

 

今回は、土日コースの人達のみ紹介しました。

すてきなオンリーワンのトートバッグに仕上がってくるのを楽しみに待ちましょう。

 

ののはな草木染アカデミー代表 松本つぎ代


藍抜染~藍染してから模様を白く抜く技法

2018.08.26

カテゴリ:インストラクター養成講座, 草木染教室

ののはな草木染アカデミー「インストラクター養成講座」8月の2日目の授業は、藍抜染という技法です。

1日目に藍染で染めておいた手ぬぐい地とタペストリー布に、抜染液を使って白く模様を抜いていきます。

大まかなデザインは前もって生徒さん達に各自で考えてきてもらいました。型紙に模様を写し切り抜いていくのですが、その時に不都合な模様になっていないか、布に対して模様の大きさはこれで良いのか等相談しながら決めました。

スクーリング制度を使ってこの授業に参加したIさんは、ご自分が開いているカフェの看板を手拭いに抜染しました。お花のように見えるのは、ご自分で育てている棉と葉をデザインしたものです。

 

Sさんは、ペンギンとリレーのバトンタッチをシルエットで表現しています。ペンギンの後ろは氷山の様に見えますね。バトンタッチは本当に走っているような躍動感が出ています。

 

Mさんは、日本の伝統的な青海波(青海波)と千鳥の模様です。青海波を切り抜くのにかなり時間がかかっていましたが、きれいに最後まで頑張って彫られました。

 

Kさんは小枝に泊まる鳥を、左右対称に2枚彫られました。鳥のくちばしや目、羽根がうまく型紙で彫られていますね。

 

Mさんは、抽象化されたお花を大小取り混ぜお花畑の様な模様です。まん丸と細い茎をカットするのはかなり神経を使ったようですが、失敗なくカットできました。

 

Kさんは、チューリップと金魚のデザインです。チューリップの花びらや葉の重なりをどう表現するかに苦心したようです。金魚の尾びれの動きは、なめらかですね。

 

Yさんは、大きなペンギンと小さな色々な模様を考えてきました。ペンギン迫力ありますね~。

 

Fさんの模様は、土星と宇宙衛星?です。細かな線が丁寧に彫られています。

 

型紙を彫り終わったら藍抜染液を作り、ステンシルのように筆を使って抜染していきます。

 

抜染液は反応が遅いのでつい多めに抜染液を使ってしまいがちですが、10分ぐらいすると反応してきますので気長に待ちましょう! 生地の厚みなどを考えて抜染液を調整することが必要です。

抜染液が完全!に乾いてから、スチームアイロンを当てながらよく反応させます。

良く反応したら、抜染液が完全に落ちるようにすすぎ洗いを丁寧にし、脱水、乾燥します。

今回、型紙彫と抜染に思いのほか時間を取られました。完全に乾かすまでの時間がなくて、スチームアイロンがけとすすぎ洗いまでできず不完全な状態になっていますが、こんな感じの模様になりました。しっかり乾かしてからすすぎまでするともう少し白くはっきりとした模様が出て来るはずです。

 

 

8月は夏真っ盛りの中での授業だったのでちょっとハードでしたが、藍染めの涼しげな色で少しは安らいだ気持ちになって頂けたでしょうか。

 

ののはな草木染アカデミー代表 松本つぎ代


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